プロローグ
不定期更新です。
亀更新です。
「オギャア、オギャア」
しゃ、しゃべれない・・・・。
これはもしや、今流行の転生とかいうやつでしょうか・・・。
ジタバタジタバタ。
手が動かない、足も動かない。
なんという拷問・・・。
どんなに流行っていたとしても自分の身には起こってほしくなかった・・・。
「オギャアアアアアアアア!!!(うそだあああぁああ)」
「ほーら、よしよし、泣かないのよ」
体が浮いたかと思うと、黒髪、黒目の美人さんが目の前にいた。
「おなかが減ったのかしら?よーし、ほらほら」
かぷっとゴムを銜えさせられる。
うまああぁああ。
口の中に広がるなんともいえない幸せな味。
ゴクゴクゴクゴクゴクゴク。
一心に飲むと眠気が襲ってくる。
「いい子ね。おやすみ」
そんな声とともに意識を失ってしまった。
***********
目を覚ますと全部夢でした。
そんな期待をしたこともあります・・・。
しかし、明らかに動かない体、隣にいる赤ちゃんが自分とサイズ一緒ときては、もう夢だと
逃避することもできない・・。
チョー若返っちゃった、ラッキー。
なんてテンションあげようとしたけど、明らかに周りで泣いてる赤ちゃんの声にテンションが駄々下がりです。
どうやらここは、病院の保育室かな。
私はどうやら生まれて2,3日のようです。
てか隣の子かわえーなー。
きりっとした目に通った鼻筋。将来美人さんになることまちがいなしです。
そうこうしていると隣の部屋にみんな連れて行かれました。
お食事タイムですね。
どうやら粗相してしまってたようで、オムツを取り替えられるのも気持ちいいです。
羞恥心?
2児の子供を育て上げた精神力を舐めてはいけませんよ。
気にしません。
********
食っちゃ寝る生活もはや6ヶ月です。
お母さんが病院から退院したので、楽しくマイホーム生活ってやつですね。
せっかくの知識を活用して、チートを目指せ?
やりません・・・。
食っちゃ寝ー生活最高じゃないですか。
欲望のままに生きていきますよ。
しかし、一応周りを見て気づいたこともあります。
どうやら日本、それも昭和のレトロな年代のようです。
周りで聞こえるのは日本語っぽいし、黒髪、黒目ばかりだし、何よりテレビがブラウン管です
私が暮らしていたのが平成の世であることを考えると、過去にタイムスリップというよりは異次元の世界と考えたほうがしっくりくるように思います。
過去に転生した私によって、未来の私が変わるとなると、自分の存在がパラドックスになってしまいそうですから。
中流家庭っぽいですね。ほっと一安心です。
お金の苦労は苦しいですからね。
ときどき、綺麗な赤ちゃんの隣に寝かされています。
赤ちゃんはかわいいのぅ。
自分も赤ちゃんなのを忘れたような発言ですが気にしてはいけません。
どうやら私のママも病院でママ友を作るのに成功したようで、お隣さんへよく遊びにでかけます。育児のストレスから開放されるようでいいことです。
欲望のままに生きていますから、夜も泣きまくりです。
ママが目の下に隈を作りながらもあやしてくれるのが幸せです。
愛されてるって幸せ。
まぁ、そんな私ですから、ママがほっと一息つける場所があるのは大賛成なのです。
なんだかちょっと・・・・お金持ちすぎる気もしますが・・。