おたからさがし
1.おたからさがし
2.1こま
3.幼な夢(アレンジver.)
以上3編からなる詩集です
どうぞ、お楽しみ下さい
m(._.)m
◇おたからさがし◇
ゴキゲン斜めの
海原を
直進していく
ボクのふね
おおきな波に
のまれても
たからを求めて
すすんでく
――地図が ぬれて
破れたのなら
自分で かけば
いいじゃない♪
雷鳴とどろき
怒る そら
おそれはしない
ボクのふね
イヂワル風に
たたかれても
帆をはりつづける
ボクのふね
――コンパスが 目を
まわしているなら
自分で 指させば
いいじゃない♪
スリルまんてんの
アドベンチャー
武勇伝は まだ ないけど
ポッケに あふれる
トキメキが
どうやら いちばんの
おたから で――
ころんぶす っていう
おじさんが
昔 やったのと同じよに
かたちも知らない
たいりく へ
面舵いっぱい
きょうもいくッ!
ゴキゲン斜めの
海原を……
*1こま*
1つ 瞬きの間にも
ころがるよに移ろう
まばゆい あなたの表情は
ぼくの瞳に
"恋"のいろを
照らしていた――
1つ ため息の時でさえ
ことばよりも鮮やかに
またたく あなたの表情は
ぼくの心に
"恋"の鼓動を
吹きこんだ――
霧の中の 迷い子が
清らかな 日だまりに
触れようと 手を
かざすよに
ぼくは 夢中に
あなたとの時を
記憶に綴じてた
けれどやはり
春の陽炎のよに
あなたは おぼろげで
手を伸ばせど、揺らめいて
ぼくの 詞も
安らかな 日だまりに
溶かされ消えた――
いま、あなたは
お元気でしょうか?
久し振りの夢の中で
囁いたものは
あの日綴じた
1こまでした……
―幼な夢―
息吹が宿った者たちは
浮雲のようにやがては
流れて
姿を変えて
論理の旋律を
学ぶから?
世界の醜さを
感じるから?
この心に浮かぶ泡も
この目に宿る事象も
今では、気が滅入るほど
複雑怪奇――
言い訳の和音を
響かせてから?
自分の陰に
愕然としてから?
この耳に寄せる波も
この肌に触れる酸素も
今では、忌ま忌ましい
不倶戴天――
まだ空を
今より低い位置から
見つめた日々は
星屑の流れを
待つだけで
世界は歓びを
謳歌して……
幼い夢が
閃いたのに――。
今では、
流れない星屑に失望し
見上げることも
シナクナッタ……
息吹が宿った者たちは
浮雲のようにやがては
流れて
姿を変えて
今回の3編目の詩
『幼な夢』は現在、詩集『~To Me~』に収録し、復刻した同名の詩のアレンジバージョンです
元の『おさな夢』を
ご覧になった方にも
そうでない方にも
何かを感じて頂けたなら、それは僕にとって
この上ない幸せです




