「なら、じゃあさ、だったら!」
「私さ、サバサバ系なんだよね」
「え、キモいね」
「なんでよ」
「〜〜系を自称するのって、大体自分がそうなりたいからじゃん」
「別に私サバサバ系になりたいわけじゃないよ。普通にサバサバしてるだけ」
「本物のサバサバ系は、『あ、かもね』って返すんじゃない? 突っかかってる時点で……と俺思うけどな」
「私突っかかってない。あと水飲みたいから取ってきて」
「いや突っかかってるだろ。はい、水。セックスって体力使うよね」
「ねぇ、デリカシー」
「んで、なんでサバサバ系になりたいの? もう認めれば? 素直に『今は馬鹿女だからサバサバになりたい』って」
「クズ男に言われたくない」
「そんなクズ男のセフレに、サバサバ女はならないよ」
「うるさい」
「なんでなりたいか答えなよ。自称サバサバ」
「マジで嫌。だって絶対嫌うよ。私のこと。絶対面倒って言うし。本当に嫌なこと言うよ。わかってるの? 聞きたい? 本当に?」
「え? 辞めとこうかな。てか、俺に嫌われたくないんだ。嬉しー。あ、コンビニ行ってアイス買おうよ」
「もうさ、はぐらかされるの辛いから、言うね。好きだから。好きなんだって」
「え? 何が?」
「あんたが。クズ男のあんたが好きだから」
「だから馬鹿女なんでしょ」
「ねぇ付き合ってよ」
「まあ今も付き合ってるもんでしょ?」
「そんなことないよ」
「いや、結構俺恋人みたいだと思うけどね」
「みたいじゃ嫌」
「してることおんなじだよ」
「おんなじじゃ……」
「俺、さっきみたいな友達の掛け合いするの楽しいし。俺恋人にも友達とほとんど同じ対応だよ」
「なら」
「だから付き合ってる感じあったけどなあ」
「だったら」
「好きだったな。俺は色々」
「じゃあ」
「まあ、もう、会わないかな。だって辛いでしょ?」
「えっ、そんなの嫌だ」
「じゃあ友達でいよう?」
常夜灯の暗さでも、迷ってる顔が見えた。正直、もう会えなくても会えてもどっちでもいい。これで沼ったらラッキーくらいの気分。




