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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
白鳥さんと嘘吐きカラス
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烏丸 凛



「今回も大丈夫そうね」




 恋愛相談を終え、白鳥は自信有り気に言う。




「お前の恋のお守りって、案外効果あるのかもな」




 相談者には、もれなく恋のお守りが貰えるのだ。




「お守りは、ただのアイテムに過ぎないわ。自信を付けるためだけのね。とにかく、お守りがあるから大丈夫って思えば、自信は湧いて来るでしょう。勇気を出して告白してみたら、意外と行けるものなのでしょうね。……それでも、最後は自分に頼るしかないけれどね」




 心理学的なことらしい。




 ちなみに、そのお守りはメイド・イン・おれ。




 四人兄弟の長男をナメるなよ。




 料理に裁縫、家庭科は得意科目だぜ。






「あっ、烏丸だ」




 校舎を出て、帰ろうとした時、体育館の横でクラスメイトの姿を見付けた。




 遠目からだけど、何となく彼だと判った。




「烏丸 凛」




 おれ達のクラスの委員長であり、生徒会の書記もこなす。




「あら、彼、また告白されているのかしら」




 烏丸に告白しているのは、ポニーテールの女子だった。




 何か、必死そうだ。告白だから、当たり前だろうけど。




 対する烏丸は、困惑してるみたいだ。




 どうやら、告白は失敗したようだった。




 ポニーテールの女子は部活に戻り、烏丸もその場を去った。




「……おれ達、見て良かったのかな」




 いや、良くはないだろうけど。




 普通に気まずいよな。




「……見てしまったものは仕方ないでしょう」




 そうだよな。おれ達の心の中に、そっと仕舞っておこう……。




 その時の白鳥の顔が、妙に難しい顔をしていたのが少し引っ掛かったけど……。



お守りを夜なべして作る高村君です。

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