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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
白鳥さんと関西旅行
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とんだ文学少年だぜ。



「ここ、宇治は『源氏物語』の『宇治十帖』の舞台や。宇治十帖は、光源氏亡き後の物語で、わいと同じ名前の薫ちゅうんが主役みたいなもんや。で、そのライバルの匂宮や宇治の姫君も登場する恋物語やね。宇治と憂しが掛詞になっとってな……(以下略)。そういう訳で、夢浮橋いうんや」




 ……長げーよ。以下略を使っちまったじゃねえかよ。




 全く、とんだ文学少年だぜ。




「一人で、あれだけ喋るのも、面白そうね。今度、私もやってみようかしら。高村君への罵倒の言葉なら、色々と思い付きそうね」




「止めろ、おれのハートがもたない」






 京都の旅というから、金閣寺とかオーソドックスな所に行くのかと思ったが、行く所行く所、マニアックだ。




金閣、銀閣、平安神宮には目も呉れず、平等院鳳凰堂(名前がカッコいい)、晴明神社(陰陽師)など。




 薫の長い解説付き。






 逢坂家に着くと、薫オトンが夕飯を作って待っていてくれた。




 お勤め、ご苦労様です。






 夕食後、おれは春休みの宿題に取り組んでいた。




 白鳥は薫に呆れながらも、勉強を教えていた。




「無理やって。わい、数学は平方根辺りから出来へんもん。数学アレルギーやって言うたやろ?」




 数学アレルギーって何だよ。




「これくらい、頑張りなさいな。簡単じゃないの」




「まあ、とにかく頑張れ。おれも宿題終わらせるから」

薫は名バスガイドの素質がありそうです。

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