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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
白鳥さんと関西旅行
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野球やったことあるん?



 数十分後、薫は野球部のユニフォームに着替え、相方(キャッチャー)の到着を待っていた。




 ていうか、おれはそんな本格的な勝負だとは思っていなかった。遊びだよね?




「兄ちゃん、決闘でもすんのか?」




 勝也が楽しそうに聞いてくる。




 優と恵美も観戦に来ていた。




「いや、ただの遊びのはずなんだけど」




 薫が、何かガチだ。顔は笑ってるけど。




「おう、来たで~。あれが、わいの相方のポチや」




 ポチと呼ばれた小柄な少年は、頭を丸坊主にした「ザ・野球部」って感じの奴であった。




 そういえば、薫は坊主頭ではない。野球部=坊主というのは廃れているのかもしれない。




 というか、ポチという可哀想なニックネームの由来が気になる所だ。ポチって、犬かよ。




「薫~、この可愛い子、誰なん?」




「わいの従兄妹で、美和子っていうんや」




「わ~、よろしゅうなぁ、美和子ちゃん」




 おれは無視かよ。




「で、こっちの地味そうなのが勝負の相手なんか?」




「地味で悪かったな」




「そやで、秀っていうんや」




「ふ~ん。そんで、君、野球やったことあるん?」




「体育の授業で少しだけ」




 ちなみに、おれはサッカー派だ。中学の時は、もちろんサッカー部。ポジションはベンチ。




「あまり、運動神経は良さそうやないね」




 最近、運動してないしな。




「美和子ちゃ~ん、わい頑張るから、見ててや~」




「いや、お前、球受けるだけだし。おれが打ったら、仕事無しだし」




「キャッチャーなめたらあかんでえ」




「じゃあ、そろそろ始めよか」




 プレイボールだ。




 とにかく、投げたら打つんだよな。




 クラスマッチの時の、まぐれヒットを思い出せ。




 ピッチャーが振りかぶって、投げた。




 なんとなくの所で、バットを振る。




 「当たった……!」




 ボールが、けっこう高く打ち上がる。




 ガッシャーン。




「あ……」青ざめる薫。




「ホ、ホームラン?」現実逃避するおれ。




「いや、どう見たってファウルやろ」意外と冷静なポチ。






 その後、おれ達(主におれと薫)はガラスを割ったことで、薫オカンから大目玉を食らうことになった。

キャッチャーはピッチャーにサインを送ったりと役割はあるのですが、そこまでのレベルに達してないので甲子園は一生無理ですね。

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