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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
高村君の休日
204/224

うん。上手い上手い



 何なんだ、このスゴいイベントは。




 白鳥とカラオケ。しかも二人きり。しかもしかも密室で四時間も。これは明らかにデートなんじゃないか。いや今までだって、二人きりの時は沢山あった。白鳥邸で夕飯作りをする時もそうだ。でも、もうそれには慣れ、完全に日常の一部と化している。




 白鳥と二人きりでカラオケなんて、どんなご褒美イベントだよ。神様ありがとう。……あれ、もしかして、おれ明日死ぬんじゃないかな? 神様が最後のプレゼントとしてくれたものじゃ……。というか、殺されるな、烏丸に。「おれ昨日、白鳥とカラオケに行ったんだぜ。しかも密室で二人きりなんだぜ」という自慢話をしたが最後、完全犯罪的なトリックを使って殺されるな。




 マジ怖えー、烏丸……。ってのは、さすがに冗談だ。




「まあ、とりあえず歌えよ。おれ聞いてるからさ」




「あら、あなたは歌わないの?」




「おれはいいよ。お前の歌の練習だし。……あ、でも歌いっぱなしは疲れるよな、おれもたまには歌うよ」




 何せ四時間もあるんだからな。歌を聞いて感想言うだけでは、さすがに飽きる。




「そうね。では早速……」




 白鳥が曲探しを始めた。何歌うんだろう……。でもまあ、あいつの好きなジャンルは分かってるけどな。




「♪~~~(何を歌っているかは想像にお任せします)」




 一曲目。八十九点(精密採点)。




「うん。上手い上手い」




「え、それだけ? ほら、もう少しあるでしょう、ここの音程がちょっと変だったとか」




「いや、おれ音程とかはよく分かんなくてさ。そういうのは、その精密採点君に聞いてくれや」




「本当、使えないわね」




 だったら連れてくんな、と言いたかったが止めた。




「悪かったな、使えなくて。……あー、でもさっきの歌本当に良かったぜ。声が、可愛かった」




「え? あ、そう……」




 ぷい、とそっぽを向く白鳥。




「おいおい、褒めてやったんだから、ちょっとは嬉しそうにしろよな」




「う、五月蠅いわね。……ほら、次の曲を歌うから、今度はもっとマシな感想を考えておきなさいよ」




「はいはい、分かったよ」

白鳥さんはオタクなので、アニソン・ボカロをよく歌います。

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