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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
白鳥さんのバースデー
188/221

落差にビックリだよ



 冬……。風が冷たく、人の温もりが恋しい季節……。






 明日、12月25日は全国的にクリスマスである。




 というか、おれにとっては、クリスマス以上に大事なイベントが控えていた。




 白鳥美和子生誕祭、とトゥイッター風に言ってみる。まあ、平たく言うと誕生日だ。






 とはいって語り始めてみたけれど、具体的に何をするか決めてないんだよな。




「どうしたん? いつもみたいに唐突に始めて、ダラダラ語ればええやん」




 薫が、さも当たり前のように地の文と会話する。もうツッコまねえぞ。




「まあ、ダラダラ語っているのも認めるし、きっと多分それは直らないだろうとも思うけどさ。けれどもだよ、あれの後に自分の番が回ってくるのはキツいって。何あの雑談なしの文章、綺麗にまとめやがって。落差にビックリだよ」




「このゆるさにもビックリなんやけどな」




 こんな会話を本文中にしてる時点で、おれの語りは相当ダメなのだろう。




「あー、比べられるー、比べられるー。この先、おれはどうやって雑談をすればいいんだよー」




「普通にすればええんやって。秀には秀の良いところがあるって、多分」




「多分ってなんだよー」




「すまんすまん、秀の語りはラノベ風で面白いと思うで」




「じゃあ、あっちは純文学ってことかー?」




 もう自暴自棄。




 ていうか、そろそろちゃんと始めないとヤバい。




「君達さあ、さっきから何、訳の分からないことを話しているんだい。僕達が、ここにいる理由を忘れたのかい?」




 ナイスタイミング、だけれども。




「あ、当事者だ」




 あの語りの当事者、烏丸凛。




「……当事者? 何の?」




 烏丸だけ会話から置いてけぼりだ。そういえば、こいつは地の文が読めないんだっけか。てか、読める方がおかしいのだけど。やっぱり、こいつと、おれの間には越えられない一線があるよな……。




「くそっ、イケメン、マジ爆発しろ」




 完全なる僻みであった。




「いやいや、秀、それじゃ地の文と会話文の内容が合ってへんよ」




 烏丸は訳が分からないというような顔をしている。そりゃそうだ。




「この話は、また後でするとして、そろそろ本当に、本題に入ろうや」




 その通りだった。

メタ的な会話を始める高村君と逢坂君です。

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