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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
あの空に捧げる回想録
165/221

空から恐怖の大王が……

  ◇




 駄目だった。私の力不足だった。


 そもそも、何故もっと早く気付かなかったのだろう。


 思えば、私は先輩の誕生日も住所も電話番号でさえも知らなかった。


 聞かなかった私が間抜けだったのか、先輩が上手くはぐらかしていたのか。


 恐らくは後者……。




「あなたの誕生日はいつ?」


「西暦一九九九年、七の月、空から恐怖の大王が……」

「それはノストラダムスの予言。あなたが私より遅く生まれた訳がないでしょう」


「ノストラダムスと言えばだな……」




 こんな感じに……。


 きっと、私が少し調べればすぐに分かったはずだっだ。


 何故、私を頼ってくれなかったのか。


 何故、辛い現実に抗おうとしなかったのか。


 私には先輩を理解することが出来なかった。


 それが悔しくて、腹立たしくて。


 自分が、こんなに弱い自分が情けなくて。


 だから、もっと強くなりたいと思った。


 もう、失敗はしたくないから。


 もう、誰かを失いたくはないから。




 空と見ると、今の私の気分とは裏腹に、苛立つくらい真っ青な空が広がっていた。


 この空の下、今もどこかで、あのド阿呆超能力者がへらへらと笑っている。


 そう思うと、妙に憎たらしくて。


「…………バカ」


 もう一度だけ、テレパシーを送った。






 さて、思い出話はここでおしまい。


 現在の私の話に戻ろう。

白鳥さんの誕生年は1995年です。

作者と同じです。

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