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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
あの空に捧げる回想録
140/225

そんな簡単に言わないで下さいよ

 私たちが集まってすることは、主に夏休みの宿題をしながらの雑談だ。


「……先輩って何気に頭良いですよね。この前の期末テストも学年一位だったし」


 何気にではなく、見た目通りだ。見た目だけなら、大学課程を修了している。


 期末テストだけではなく、その前の中間テストも、もっといえば今までのテストは全て一位だそうだ。


 これを聞いた時は、私も橘君も驚いた。でも、それと同時に納得もしてしまう。先輩の頭は、中学生離れしていたから。


「別にどうということはない。学年一位を取ったとて、賞金が貰える訳でもないからな」


 先輩にとって、順位なんてどうでもいいのだろう。ただ出された問題を問いてみたら、一位が取れてしまったという感じだ。


「でも、一位なんてスゴイですよ。僕には絶対に無理」


「そんなことはないぞ。勉強すれば、誰でも取れるだろう。……橘後輩は歴史が得意だったな。歴史なんて、教科書を全て覚えるだけで満点が取れるぞ、簡単だろう」


 先輩にとっては「だけ」なのだろうけど。


「そんな簡単に言わないで下さいよ」


「そうよ。あなた、自分に出来ることは他人も出来ると思っているのでしょうけど、それは違うわよ」


 どうしても出来ないこともあるのだ。


「そんな風には思っておらんが……。気を悪くさせたのなら、済まなかったな」


「あ、いえ。気にしないで下さい」


 その後休憩となって、セバスチャンが今日のおやつを持って来た。




「あ、あの、先輩。……本当に今日やるんですか?」


 シャーベットを食べながら、橘君が尋ねる。


「無論だ。計画の実行は本日だ」


「何を今更ビビっているのよ、橘君」


「ビビってはない、けど」


 今日、私たち心霊研究会はある計画を実行しようとしていた。


 私と先輩はノリノリだが、橘君は不安気だ。


「大丈夫かなあ……」

鷲羽先輩は実技教科も得意です。

体育ではサッカー部を押さえシュートを決め、体育祭ではリレーの選手に選ばれました。

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