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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
あの空に捧げる回想録
132/221

仏像オタクが居るらしいぞ

 次の日。


 僕のクラスはある噂で持切りだった。


「心霊研究会」なる謎の同好会が発足されたらしい。


 あのポスターが貼られた翌日から少し話題にはなっていたが、何故か今日、爆発的に広まったらしい。


「なあ、お前知ってるか? 心霊研究会って。何でも、超能力者と黒魔導師、それに仏像オタクが居るらしいぞ」


 北野君に話し掛けられた時は焦った。というか、仏像オタクって僕のことか。


「えっと、変な同好会だよね。何するんだろうね」


 と言って、誤魔化した。


 もし、そこで「僕、実はその同好会に入ってるんだ」などと言ったら、変人とランク付けされて、クラスで浮くことになってしまう。……白鳥さんの様に。


 北野君が他の人の所に行った後、白鳥さんがボソッと呟いた。冷たい声だった。


「橘君って、意外と世間体を気にするタイプなのね」


「…………」


 返す言葉は見つからなかった。


 僕はただ、平和な学校生活が送れればそれで良かった。同好会でも、目立つ活動はしたくない。ひっそりとしていたかった。


 しかし、僕の儚い希望は一瞬にして砕け散ったのだ。




 帰りのホームルーム後すぐ、その時はやって来た。


「心霊研究会の白鳥後輩及び橘後輩はいるかね」


 鷲羽先輩が僕たちのクラスに来襲したのだ。


 これで、僕たちが心霊研究会に入っているということが、クラス皆にバレてしまった。


 全く何て事してくれるんだ、あの人は!


 白鳥さんは平然としているけれど、僕はもう恥ずかしくて教室を走って飛び出した。


「何だよ、入ってたんじゃねえか」という声が聞こえた気がした。

宇宙君の静かな学園生活は終わりを告げました。

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