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白鳥さんの黒歴史  作者: 夢水四季
白鳥さんと嘘吐きカラス
118/221

さて、勝負といきましょうか



次の日、白鳥の病室にて。




「まあ、これで一件落着ね」




 これで、最終的に良かったのだろう。




「あっ、烏丸君の引越しをその内するから、元の家の整理にでも行ったらどうかしら?」




「……そうだね。じゃあ、一旦、家に戻るよ」




 烏丸はそう言って、一人で出て行った。




「私、駅前のケーキ屋さんのプリンが食べたくなっちゃったわ。薫、ちょっと買って来てくれない?」




「ええよ~。セバスさん、お金払うてな」




 駅前のケーキ屋は高級なのだ。




「はい、分かっておりますよ。では、参りましょうか」




 薫とセバスチャンも病室を出る。




 つまり、病室はおれと白鳥の二人だけとなった。




「さて、クライマックスね」




「へ? 何が?」




 いきなり何を言い出すんだ。




「ねえ、高村君。今、一人になった烏丸君は何を思っているのでしょうね?」




「今、自分の家を整理しに行ってて……」




「烏丸君、私たちに秘密を知られ、今までの環境を壊され、どんな心境なのでしょうね。もしかしたら、彼の心はズタズタに壊れているかもしれないわね。……昨日の裁判で、烏丸君の環境面はどうにかなったわ。でも、烏丸君の内面、心はどうでしょうね。今も、仮面を被り続けたまま、嘘を吐き続けたままかもしれないわね」




 おれは、白鳥の言葉を聞き終えると同時に、走り出していた。






「さて、勝負といきましょうか、烏丸君」




   ◆






 もう心残りは何もない。




 兄さん、もうすぐ行くから、待っててね。




 この地獄のような世界から、やっと抜け出せるんだ。



烏丸君は何をしようとしているのでしょう。

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