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光の精霊の懲罰

百姓達が暮らしていた2つの村を目指すことになった。その前に農民達を苦しめている国境の兵士達を排除する必要がある。


国境が近づくと、検問所が見えて来た。

人の往来は殆どなく、兵士達の姿だけが目立つ。



- 与平殿、兵士たちに対抗する手足が必要です。先ほど集めた岩を使ってゴーレムを作って下さい-

「わかった。作ってみる。」

小さな魔石を使って核となる魔核を作ってイメージを固め発動すると、岩が人型の形となり、立ち上がった。


「以外に簡単だな。」

- 与平殿の指示に従って行動します。指示は明確にお願いします-

「承知だ。」


検問所に魔導船を近づけて、魔導拡声器を使う。

「兵士諸君、私は光の精霊だ。国境付近から撤退を命ずる。従わねば、攻撃する。15分待とう。」


検問の城壁から兵士達が見上げている。撤退する様子はない。

兵士達の動きが激しくなった。



城壁の一番高い見張り台に兵士ではない男たちが姿を現した。よく見ると魔杖を持ち、長いローブを着ている。鑑定すると魔導師だった。

全員一斉に火玉を放って来たが、魔導船の結界に阻まれた。数人の魔導師は火矢や風矢も放って来るが何の影響もない。


城壁に上空から稲妻が落ち、一番高い城壁の見張り台とその土台が崩れ、魔導師達が落下した。あっけない。

さらに検問所の城壁や建物を消し飛ばす。



兵士達が検問所を出て、街へ繋がる街道を逆走し始めた。馬車、馬で逃げる者達もいる。

後ろからゴーレムで追いたてる。


兵士達は必死で逃げる。そのまま追い立てる。

途中、脱落して倒れる者もいるが、大半は必死で逃げてゆく。途中で振り向き、剣を向ける者もいるが、岩のゴーレムに跳ね飛ばされる。命があるだけまだましだ。

辺境の街に辿り着いた兵士達は、街の検問所の入口に殺到する。ゴーレムの攻撃は続き、検問所の扉ばかりだけでなく街を囲む城壁も破壊されてゆく。



街の中に侵入したゴーレムは領主館と貴族街を破壊し、貴族達は馬車に乗り込む間もなく、街から逃げてゆく。ゴーレム50体を追加して追い立てる。


ゴーレム達に攻撃を任せて避難していた百姓達の村に飛ぶ。

途中、兵士を見かけるが、数は多くない。雷魔術を落とす。運が良ければ生きているかもしれない。



百姓達を船から降ろして、ゴーレムを作って配置する。

次の村に飛び、ゴーレムを作る。

アーリエント王国に逃げていた百姓達を船に乗せ、故郷に戻す作業を続けることにした。全部で100村を超えた。


さらに近隣の街を攻撃する。領主館にいた領主、役人、兵士達を追い立てる。

領主館と貴族街から火が上がる。ゴーレムに追われて、逃げ惑う。

王都に向かって追い立てる。

追い立てて、追い立て続けて休ませるようなことはしないゴーレム達。




<ガーランド王国の王宮宰相執務室>

宰相が怒りを爆発させていた。

「どういうことだ。わが国を侵略しているのは何処のどいつだ。」

側近が答える。

「逃げて来た兵士に確認すると、相手は光の精霊だそうです。」


「光の精霊に気づかれたのか。神なのか。」

「神はいるのかいないのか。誰も見た事がありませんので、何とも。」

「何と言っている」



「この国の百姓達を苦しめている圧政を倒すためだと。税を倍にして、百姓の男性を兵として徴集しましたので、生産力が激しく下がり、餓死する者も増えています。このことを糾弾しているようです。」

「儂の治める国だ。何をしようが関係ないだろう。儂か。儂を狙っているのか。生意気な。何としてでも、倒せ。これは命令だ。」


「そう言われましても、対抗手段がございません。ゴーレムはどんな攻撃も通じません。それに、過去にも、民衆を弾圧した国の首長が殺されたり、国そのものが滅ぼされたりしたことがあります。現在の施策の見直しをする以外、生き残る道はないのかもしれませんが、遅きに失した感じがしますが。」



「ええい、兵はどうした。」

「光の精霊の火焔とゴーレムに追われて、王都に逃げ込んで来ています。」

「検問所を閉鎖して、門を閉じろ。」

「そうしますと、食糧の調達が困難になります。現在でも、食糧不足が深刻になっています。穀倉地帯である、この国の東部の殆どは光の精霊の結界に入りつつあります。西部から調達するしかないのですが、西側は山岳部であり、食糧生産は余り多くないのです。どっちにしろ、既に検問所ばかりか城塞の大部分が消え去りました。閉鎖どころか維持さえも不可能です。」



「フェルス魔導師を呼べ。」

「国境の検問所を守備されていた時、亡くなりました。他の魔導師も全員死亡です。」

「何か方法はないのか。」



「光の精霊を怒らせたのが間違いです。どの国も、光の精霊の怒りを買わないように国を運営しているのです。道を踏み外せば、必ず報復されます。こうなったら、死をも覚悟して頂かなければなりません。家族もろともです。」

「ええい、神どもは何をしている。何の支援も出来ないのか。」

「神とはなんでしょうか。」


ゴーレムの侵攻は日ごとに強まって行く。


その一方、各村に配置されたゴーレムは、一時的であれ放置されていた森や林の中で増えていた魔獣の討伐に没頭することになった。食糧の確保の意味では貢献したが、将来における村の防御をどうするかが課題である。

しかし、ゴーレムの威力は大きく、殆どの魔獣が討伐され、猪や鹿等の獣が増加して来た。もう少し、ゴーレムを張り付けておけば、殆どの魔獣が消え去るだろう。




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