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SF短編集

ラプラス・イン・ザ・プレゼントボックス

作者: 稲代永幾

メリークリスマス イズ オーヴァー

 この世は計算され尽くされてしまった。

 宇宙的広がりのあるこの世界は同様に別宇宙的広がりを持つ別世界に限界を画定されて限定界となり、量子論的重なりあいの真と偽は真に片寄り続けて、残された余地は一つしかなくなった。


 換言すると、遥か古代の名もない原始人、ホモサピエンスの一人である彼はマンモス狩りの功績から繁殖する権利を得て、その子孫であるアメリカ軍兵士のマイケルは銃弾が飛び荒ぶ戦場を辛くも切り抜けて故郷の幼馴染と結婚し、その遥か未来で僕という存在が生まれた代わりにマンモス狩りの彼の伴侶に別の伴侶は存在せず、マイケルの幼馴染に恋をしていた別の少年の幸せな未来は消えたのである。


 この世の先にはありとあらゆる0と1があり、この世を振り返ると1しか並んでいない。だからと言って、0に価値がないわけではなく、むしろ、0と1は実際等価値であり、無価値なのだった。


 そのことを僕が知ったのは、僕にとっては特別ではない無数にある1日のうちの一つだった。


 その日はスーパーが三つつくくらいのスーパーコンピューターが稼働を始めてから30年が過ぎた日であり、僕の知らない大が三つつくくらいの大天才が世界を神から人間の元に戻すなどという意味不明な主張のもとに作った『ラプラスの悪魔+』が膨大な観測と計算の元に政府の肝いりで百年先までの未来予測を完成させた日だった。


 登校前に点けていた朝のテレビニュースには最近流行りのファッションなどという下らない企画の傍らで、唐突な物体の消失現象や奇妙な記憶の欠落など世紀末的、あるいはカルト的な現象が噂になっているなどの社会的な不安を煽るニュースも流れていた。


 それをトーストを咥えながら観ていると突然にインターホンが鳴り響き、玄関の扉を開けるとそこには黒服を着た怪しいおじさん達がきて、僕は彼らに連れ去られてしまったのである。




 そういう次第で、僕は真っ黒な十字架に縛り付けられた女の子の前に立っていた。




 事を急きすぎた。どうやら状況を理解してもらうにはまだ説明すべきことが残っているようだ。


 黒服の男たちはどうやら公務員らしくアルファベットを三つほど並べた怪しい組織に属しており、何とかという学者のもとで働いているらしい。


 そんな彼らが一体僕に何の用があるのだろうか、と尋ねてみた。僕は彼らに連れられてその学者さんの前に立たされた。


 学者さんは「ようこそ研究所へ」と告げて直立不動の姿勢を取る僕の肩を叩き、「今日来てもらったのは他でもない君に頼み事があるんだよ」と言った。


「君に頼み事、というよりは、君を助けると言った方が正確なのかもしれないが、いずれにしろ君の行動によって我々の世界人類が利益を享受するという関係にあるのだから、やはりこれは頼み事と言ってもいいのだろうね。さあさあ、ここにおいで」


 学者さんは僕の手を取って部屋の隅にあった、ソファーや本棚やこたつなどが備えられた妙に生活感のある一角に引っ張っていき、こたつに座らせた。


「蜜柑は好きかい?」


 僕は頷いた。


「そうかそうか。どれ剥いてあげようね。今から難しい話をしなくてはならないもので、やはりそういう政治的な話をするには食事の場面であることが必要だ。ほらお茶も淹れてあげよう」


 学者さんはこたつの上にあったポットを押して深緑色の湯呑みに湯気の立った緑茶を淹れてくれた。


「熱いから気を付けるんだよ。さて、さあ何から話そうか。君は急にこんなところに連れてこられて随分驚いていることだろう。でも心配は要らないよ。私たちは君を取って食おうというわけじゃないんだ。ミノタウロスの化け物みたくね。ああ、ここは地下にある施設でそれこそ迷宮のように広いんだよ。時間があれば後で案内してあげよう。その時間があるか定かじゃないけれども。そう、問題は時間なのさ。私たちはいつもこの目には見えない恐ろしい化け物に追われている。多くの人はそのことに気付いておらず、気付いたとしても見てみぬ振りをしているんだ。私たちの未来の底から吹き上げてくる暗い息吹の源に向かって急き立てられているにもかかわらず、暇などという言葉を使う。私たちは自分を急かさないといけないよ。何せ、私たち人類の旅路の終わりはもうすぐ其処にまで来ているんだからね」


 学者さんはこたつの上に無造作に置かれていたリモコンを背後の壁一面に広がったモニターに向けてスイッチを押した。音一つなく点いたそれは一面に目に悪い真っ赤な文字で20時間余りを表示していた。


「これはね、『ラプラスの悪魔+』が試算した結果だよ。見ての通り、カウントダウンは20時間もすれば尽きてしまう。尽きればどうなるか分かるかね?ふふ、想像もつかないだろうから教えてあげよう。私のレクチャーは実のところ教壇で振る舞えば一時間辺り1000万は下らないのだが、君には特別に無料だ」


 パチッとカメラを撮るように学者さんはウィンクをした。


「私たちの世界には量子の揺らぎという不確かさがあることはご存知だろう。今見ているようなマクロな景色の中ではそれはがんじがらめに観測されて揺らぐ隙間もないが、ミクロの世界、量子の世界では常に現実は移ろい、存在確率という極小の波によって世界は動いている。ここまでは知っているだろう。だが、今ミクロの世界などという私は説明したが、これが間違いであることは知っているかな?量子の揺らぎというものは、ミクロの世界だけに存在するものではなく、物の大きさというものはその実量子の揺らぎと関係がないのだよ、統計的な関係を除けばね。問題は『観測』、すなわち他の力学系からの干渉の有無だよ。逆に言えば観測がされない限り、量子の揺らぎは際限なく大きくなることができるんだ。意味がわかるかな?」


 首を横に振ると学者さんはむしろ喜ばしそうに話を続けた。


「君はシュレディンガーの猫などという下らない話を知っているかね?私は猫が大好きで、あの話は嫌いでね。さて、ここにこの世から隔絶された一つの箱があるとする。その中には一時間後に50%の確率で崩壊しβ線を放射する放射性粒子があり、それを検知する機材も中に置かれている。箱の中にはその他にピタゴラスイッチ式のギミックもあり、その起点にはさっきのβ線を検知器が置かれているわけだ。ここで問題になるのは、一時間後にピタゴラスイッチは起動しているかということだよ。どう思うかね?」


 50%起動するけれども、50%は起動しないということだろうか。


「確率を答えるだけなら50%正解といったところかな。放射性粒子が崩壊しているかは、観測されるまではまだ未定なのだよ。そして、この箱はこの世から隔絶されていて、何者からも観測を受けない。すなわち、50%の起動と50%の非起動は重なりあって存在している、ということになる。これで100%の正解だ」


 重なりあっている、という言葉の意味合いが理解できず、僕は首をかしげた。


「なるほど、この空想上の箱の中を透視できたら早いのだがそうするとデコヒーレンスが起こってしまうから視覚化は困難だよね。簡単に説明するとだね、量子的な重なりあいが存在する領域では互いに干渉不可能な無数の世界が展開されているんだね。そして、観測と同時に世界は分岐してしまうわけだ」


 世界は分岐して、そして僕たちの世界は進んでいくのか。じゃあ、僕たち以外の世界はどうなるのだろう?疑問を博士にぶつけてみると、彼は大きく笑った。


「そうさ、やっぱりそこは疑問に思うだろう。今君に教えたのは多世界解釈というものなのだが、君、自然に考えて私たちのものと同じような世界が無数に、そして現実に存在していると思うかね?」


 僕はまた首をかしげた。だってそうじゃないか。そんな途方もない話、想像することもできない。


「分からないだろう。いいんだよ、我々科学者だって正直なところさっぱり分からないんだから。でも、私の理論に則り『ラプラスの悪魔+』が計算したところ、世界は一つしかないようなんだ。まあ、『ラプラスの悪魔+』が間違っているのかもしれないが、私はこいつの出来にはなかなか自信があるからね。だから、量子的な重なり合いは存在しても、無数の世界は存在しないというのが私の結論だよ」


 結局理屈が分からない。無数の世界が存在しないのならば、あれ?じゃあ、重なり合った世界はどこにいったんだろう。


「この世は生存競争であるというのが私の持論でね。誰かが得をする代わりにより多くの誰かが損をしているのさ。正確に説明すると、観測により、現実化した世界以外の全ての世界は消滅してしまうのだよ」

「消滅する……?」

「そうだよ。『観測』という行為は、無数の仮想の世界の中から一つだけを選び、他の全てを捨てるという行為なのだよ。そして、我々の世界は今『観測』の瀬戸際にある。正確には――――」


 学者さんはカウントダウン中の背後の大画面を指差した。


「――――20時間3分後だ」


 僕はハッとした。

 心底楽しげな顔で学者さんが言ったその言葉の意味は。


「最近、物体の消失や記憶の欠落なんて嘘か真か分からないような奇妙な話、都市伝説と言ってもいいかな、そういうのをよく聞くだろう?」


 今朝のニュースで見た話だ。


「あれは観測が進行して存在確率がゼロになった結果だよ。20時間後にはそれが宇宙規模で起こってしまいあらゆる事象が世界ごと消えることになる。ショックかね」


 僕は思わず頷いた。この世界が消えてしまうなんて、自分事とは思えないけど。だって、今日が地球最後の日ということだろう?友達との会話で地球最後の日に何を食べるか、なんて話をしたことがあるけれども、僕は何と答えたかな。とりあえず、今僕はミカンを食べていて、他に何か食べようとは思えなかった。


「そこでだ。私たちは君にこの世界を救ってもらいたい。こんな風に言うと君一人に全ての責任を負わせてしまうようで申し訳ないのだけれど、そういうわけじゃないから安心してくれ。世界が君の両肩にかかっているというのは動かしがたい事実なのだけれど、責任は全て私にあるのだよ。まあ、少し聞いてくれたまえ」


 学者さんは一口お茶を口に含んで唇を湿らせた。


「『ラプラスの悪魔+』という私が産んだ稀代の傑作コンピューターはね、この地球上に存在するありとあらゆる電子機器と計測装置にコネクションを有していて、観測可能な全ての物を高速で『観測』し量子揺らぎを極めてゼロに近い形で記録して、その上で計算するコンピューターなのだよ。大昔にいたラプラスという科学者はこの世が原子で出来ているなら、その原子の振る舞いをすべて予測することができれば世界の未来を100%予測できると考えた。この予測を可能にする超技術あるいは存在を『ラプラスの悪魔』と呼ぶのだが、彼は量子のことを知らなかったんだね。量子が確率的な振る舞いをする以上は原子の振る舞いだけで100%の予測は絶対に不可能なのだよ。ラプラスの悪魔破れたり、だ。しかし、私は更に考えた。量子は確かに観測前は確率的に振る舞う。では、観測をすればいい。私は観測を同時にすることを考えたのだ。多くの人に不可能とは言われたがね、結局私はおおよそ成功したと言っていいだろう。なぜなら、私の『ラプラスの悪魔+』は99.9999999999999%、確かな予測を弾き出すようになったからだ」


 彼は満足げに微笑んでつづけた。つくづく笑みを絶やさない人だ。


「これで私は世界を量子揺らぎなどというあやふやで曖昧な状態からアインシュタインが愛した確固とした現実に引き戻すことができた、とそう信じた。確率という気ままで形而上学的な神を形而下から追い出したのさ。代わりに決定論が運命の神となるのだが、神を私という人間が選んだ、ということが重要なのだよ。そう、それで私は現実から曖昧なものを追い出してやった!と、やっとこさ人心地ついた。……私はどうも昔から不思議でね、どうしてこの世界に住む皆はこの世が量子論なんて曖昧な理論に基づいているのに世界を盤石なものと信じられるのか。君はどう思う?」


 よく分からないけれど、そこまで考えたことなんてないよ。この世界の物に触れるんだから僕はそれで満足だもの。


「私は世界が信じられなかった。私という存在が唯一でない可能性があることに恐怖していた。だから、『ラプラスの悪魔+』などという、そう悪魔を作り出してしまったのさ。『ラプラスの悪魔+』は30年間一日も休むことなく稼働を続け、ありとあらゆる物を観測して存在確率を固定していった。本来あるべきこの世界が存在する確率諸共固定し続け、ついに我々の世界をほぼ計算しつくした。その結果分かったのは、この世自体が数ある量子世界の一つだということだよ。生きている、と思っていた我々はまだ生きてはいなかったのだ。上位世界の『観測』を受けて初めて実体化する可能性の一つに過ぎなかった。けれど、私は諦めなかった。ならば、この世界を実体化する唯一の可能性にしてやろう、とそう考えた。当然ね」


『ラプラスの悪魔+』の開発経緯を話し始めたところから目を伏せていた学者さんがまた視線を上げた。その瞳はほとんど漆黒といっても過言じゃないくらいに真剣だった。


「私の『ラプラスの悪魔+』は更に観測し計算したよ。計算するごとに一つ量子世界が消え去り、我々の世界が実体化する確率が高まった。そして、逆に私たちの世界の中からも実体化する確率のない事象は消えていった。ご存知消失現象さ。そこでやっと私は気付いた。この世界から曖昧さが消えれば『観測』されたのと同一の状況が生じる。それはつまり『観測』と同じこと、方程式の右と左というわけさ。つまり、私と『ラプラスの悪魔+』は数億年後に訪れる『観測』の時を曖昧さを失くすことで明日にまで早めてしまんだよ」


 そこで学者さんは頭を下げた。


「だから、世界の終わりをもたらしたのは私なんだ。私の責任なんだよ。君は何一つ責任を感じる必要はない」


 それで僕は何をすればいいんだろう。


「気負わずに聞いてくれ給えよ。『ラプラスの悪魔+』の計算では、これから観測を受ける未来は我々の世界『αライン』ともう一つの世界『βライン』だけに絞られたようなのだ。つまり、二つだけ。我々の世界が現実化する確率はほぼ0に近かった状態から50%にまで上がったというわけだ。そして、この世界とβラインの違いはたった一つしかないのだ。いいかね、これは何の他意もなく、計算が一番最後になった、というだけなのだが――――」




 そうして、やっとこさ僕は黒くて太い十字架に磔にされた女の子の前に立ったのである。


「こんにちは」

「やめて、お願い。ねえ、どうして私なの」

「僕に言われても分からないよ」

「私を殺さないで、お願いだから。もっと生きたいの」

「どうせもう10時間もしたらいなくなってしまうのに?」

「そうだけど、死ぬんならあなたが死んでよ」

「けど学者さんもすごく頑張ったそうなんだ。この世界、αラインはすごくややこしいらしくて、僕が君を犠牲にしないとβラインには勝てないらしいんだ」

「そんなの私が死ななきゃならない理由にはならないじゃない。他の世界はみんな消えたんでしょう?この世界も同じように消えればいいのよ。それは私が死ななきゃならない理由とは思えないわ」

「そうだよ。けどこの世界は君を犠牲にしてでも生き残りたがっているんだ。弱肉強食だよ」

「いやよ。ねえそれならみんな一緒に死にましょう?」

「どうして?君と僕は初対面じゃないか。それに君のために犠牲になるこの世界の人が可哀想だ。君って我が儘だよ」

「我が儘で何が悪いの?あなただって我が儘じゃない。私を犠牲にしようとして、これってとっても理不尽だわ。どうして私なの」

「……よく分からないけど他の全ての確率を固定した皺寄せが来たらしいよ。それが色んな因果関係をたどって僕が君を殺すって形に収斂したとか」

「それくらい知ってるわ。懇切丁寧に説明してくれたもの。けど、そうじゃないの。死にたくないだけなの」

「だめだよ。僕だって消えたくない」

「じゃあ、やっぱりあなたがあなたのために私を殺すんじゃない。あなたにそんな価値があるの?私は飛び級で大学を出て両親にも愛されて今に幸せになるはずなのに」

「確かに僕はそんな人じゃないけれど、人に価値をつけようだなんて思わないよ。分かったよ。そうさ、僕はただ僕のために君を殺すんだ」

「そう。……じゃあ、私決めたわ。あなたのことを好きになる。あなたを私と同じくらい価値がある存在にするために。ねえ、私あなたのために犠牲になるのよ」

「そんなの無茶だよ。だって僕たちは初めて会ったんだし、もう10時間もないんだよ」

「いいえ、あと10時間しかない命だもの、変な気持ちにもなるわ。ねえ、お願い私動けないの」

「拘束は外せないよ。外し方も分からないし」

「いいから、キスしてよ。お願いだから」

「キス?だって僕そんなこと――――わかったよ」


 彼女を好きになれるとは思わなかったが、彼女が僕を好きになることはあるのだろうか。今から彼女を殺そうという僕を彼女は好きになれるのだろうか。

 けど、彼女がそう言うなら僕は近付いてみようと思った。


「ありがとう」


「ん」と彼女が唇を突き出したので、僕はそれに自分の唇を重ねた。彼女は情熱的に夢中でキスをしてきた。僕はそれに応じて舌を絡ませる。彼女は少し口を話すと陶酔したような笑顔を浮かべて僕の顎先を舐めて、次の瞬間


 僕の喉を噛み千切った。


「う、あ」

「やったわ。ざまあないわね。ふふ、一緒に死にましょう?私あなたのこと好きになれたみたい」


 首元を押さえても噴水のように血が溢れてくる。

 急激に脳から血液が不足してふらふらとなった僕は思い切って手に持っていた彼女を殺すためのナイフを彼女の心臓に突き立てた。








「やあ、坊や」


 黒い影は、遠目から見ると黄緑色の巨大なタランチュラを数回捻じったような浮遊建造物の前に漂うと、手のような部分をひらひらと動かして自分の子供を呼んだ。ぶよぶよとした灰色で不定形の何かが飛んできて猛速度で黒い影にぶつかった。


「パパ、お帰り!今日もお仕事お疲れ様!」

「ただいま。さてさて、坊やは今日は何の日か知っているかい?」

「え~っとね。クリスマス!」

「正解!さあ、どうぞ!プレゼントだよ」


 黒い影は体内から光を一切反射しない奇妙な球状の箱を取り出して、ぶよぶよとした灰色で不定形の何かに手渡した。


「わあ、プレゼント?なんだろう、ありがとう!パパ!」


 ぶよぶよとした灰色で不定形の何かはあらゆる時空から隔絶する材質でできた球状の箱を開けて、その中を『観測』した。

クリスマスイブに思いついて、クリスマスに書き終えられなかったものを書きあげました。

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