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第28話 夢のグータラ生活計画中

「じゃあ、スキルポイントについて話すね」

「ああ、頼む」


 とりあえず、南門の外で作業する事にした。敵に襲われるリスクはあるが、そこはこいつの危機察知能力に頼ろうと思う。――ていっ、さっそく役に立ったな。


「よし、まずは乳首の設定を何とかしてくれ」

「じゃあ次からお尻をいじって貰うね「おいこら」」

「尻尾とか頭でいいだろう!」

「ちょっとエッチなイベントがあった方が、ご主人喜ぶと思って……」


 そういうセリフは、人化できるようになってから言ってくれ。話し合った結果、次から尻尾を触る事になった。早速触ってみると、空中にタッチパネルが浮かび上がった。なるほど、ゲームの画面みたいで俺にもちゃんと分かるようになってる。


 で、このスキルポイントだが、こいつがそばにいれば自由に振り直しができる仕様のようだ。現在のポイントは30ポイントらしい。


「でね、ポイントの振り方でいろいろできるんだ。肉体を強化したり、スキルを強化したり、新たなスキルを覚えたり」

「覚えたスキルは、振りなおすとどうなる?」

「また使えなくなるけど、コツをつかんで本当に習得出来たりもするよ」


 自転車の練習みたいだな、1回乗れだすと不思議といつまでも乗れるもんな。

 でもその使い方は却下だな、俺まともに練習するつもりないし。


 お、【睡眠学習】いいスキルがあるな、ぽちっとな……反応しない。


「上級スキルは、下級スキルを覚えないと手に入らないよ」

「くっそー、そういうパターンか!」


 でもまあ不自由な事は決して悪い事ばかりじゃない、最適解を引き当てるまでの試行回数を減らすことが出来るんだからな。

 とまあかっこつけてはみたが、答えはすでに出ている。


「【眠り攻撃】のスキルに13ポイント、【自動回復】に17ポイントだ」

「10と20とか、15ずつじゃダメなの?」

「ああ、俺の目的は、自分でダメージを受けて、経験値を稼ぐことだからな」


 俺は名前の呪いで、状態異常がダメージに変換される。呪いの効果と回復量が、釣り合うのがこのバランスなんだ。

 俺は、このポイントの振り方を保存した。


「保存機能を使うなんて、他にもいろいろ試すんだね」

「ああ、クエスト用と商売用な」

「商売? 何か売るの?」

「物を売るだけが商売じゃないぞ、まあ見てなって」


 俺の計画通りなら、かなりの額が稼げるはずだ。

 後は、こいつの居場所を用意しないとな。そっちも多分うまくいくはずだ。

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