第1話 俺、異世界行きます
初投稿です。
「あなたは、死にました」
「はい」
くっそー、爺さんめ何がちょっとなら大丈夫だよ。
フグの内臓食ったら、そりゃ死ぬだろうよ。
折角、高校サボってまで食事に誘われてやったのに。
「ちなみにあなたのおじいさまは、あなたを殺した罪ですでに地獄に落ちました」
「そりゃどうも」
ここで俺は、改めて周囲を確認した。
なんかこう白い神殿みたいな所で、スモークがたかれてて、目の前には美人の女神様がいた。
俺の予想としては、異世界に転生するパティーンですかな?
「では、あなたにはこれより、異世界に旅立ち魔王の討伐をしてもらいます」
よっしゃ、予想的中!
……いや待て、冷静になれ、生身で飛ばされるパティーンかもしれんぞ。
情報だ、今後に関する情報、又はすんごいチート能力がほしい。
「残念ですが、そのままの姿で旅立ってもらいます」
「げ! 心を読まれた。ちょちょちょ! 女神様、それはあんまりでございませぬかでございます!」
「よいですか、これは試練なのです、今まで自堕落な生活を送ってきたあなたへのね。あ、そうそう、向こうの世界はそりゃあもう過酷な世界だから頑張ってね」
「大変って、第二次大戦中の日本ぐらいですか?」
「え? え、ええ、そりゃもう大変よ……多分」
ううわー、死んだわ、転生して早々死んだわ。
――プワァーン
俺の足元に魔方陣が現れ、体重が失われていくような感覚に襲われた。
「待って、待ってください! 向こうで死んだらどうなります、俺?」
女神様は、俺の問いに無言のスマイルで答えた。
「ちょ怖い! 無言が一番怖いんですけど! 地獄行きですか? やり直しですか? どうな――――」
こんな感じで、俺の冒険の旅が始まった。