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第七話   この秘密基地に便利な機能を付けるなら?

 あんまり書き込み過ぎても読みづらいし、少なくても言葉足らずになってしまう。文章にするって難しいです。

 前回のあらすじ、妖精さんに色々説明してもらったけど、結局ここが何処だか解りませんでした。妖精さんとの話が終わった後、とりあえずひっくり返っていたベッド等を安定した場所に移した。夜間行動は照明も無いので危険と判断し、その日はもう食事を取って眠ることにした。



 そして次の日の朝、起きたら元に戻っていた……なんて事は無く、目の前には昨日召喚した馬鹿デカイ樹が生き生きと生い茂ってしていた。こっちは逆に気が滅入る一方である。 



「嘆いても仕方ないか、妖精さ~ん、起きてる~?」


 意識を入れ替えて、これからの方針を考える為に相棒を呼ぶ事にした。数秒後、上から小さな物体がダイブしてきた。



「よびましたか?」



 妖精さんご降臨である。私のベッドをクッションにして見事な着地を見せた我が友人は、そのまま私の肩までよじ登ってきた。と言うか樹の上で寝てたんかい。



「あ~、ちょっと相談したい事があってさ、ついでにご飯も一緒に食べる?」



 因みにこの妖精さん、空気中の魔力を吸って生きているそうだが。物を食べる事で魔力の自生・蓄蔵が出来るそうだ。この事から妖精さんにとって魔力は食べ物と言うより、人間で言う酸素に近いのかもしれない。



「いいですね、ごいっしょします。りょうりもてつだいます?」


「いいよいいよ、二人分位さっと作れるからさ」



 相談は食事しながら行う事になった、待たせるのも悪いしさっさと作ってしまおう。そう考えながら鉄板製の窯に足を運ぶ、そして周囲の状態をみてふと思い出す。



「そう言えば、改装したんだったな。」



 実は昨日、我が家の食卓事情は大いに改善されたのだ。妖精さんの協力も有り、新たに数点の食材と調味料を確保に成功、調理も俄然楽になっている。


 料理を作っている間に、増えた備品を確認しておこうか。






・現状所有・

≪食品≫

岩塩(小)×1

≪備品≫

鉄板(小)×1 / 薪×10 / 石(大)×4 / 火付け石×2

≪自然≫

河川(清流)×1


・追加所有・

≪食品≫

 ワイルドエッグ×2・・・・・・・コスト2

 リトルベリー×2・・・・・・・・コスト4

☆ブルーリーフ×3・・・・・・・・コスト15

≪備品≫

 薪×10 ・・・・・・・・・・・・コスト10

☆肥料×5 ・・・・・・・・・・・コスト15

≪生物≫

 水妖精×1・・・・・・・・・・・コスト300

 木妖精×1・・・・・・・・・・・コスト200

☆ジャックスフィッシュ×4・・・・コスト16

≪自然≫

 魔壊樹×1・・・・・・・・・・・コスト5000

☆蟲惑の花×5・・・・・・・・・・コスト50

☆深緑の露草×5・・・・・・・・・コスト50

☆隠れ家柳×1・・・・・・・・・・コスト120


・追加生産・

 魔晶×1・・・・・・・・・・・・還元値3000


総消費5782

総還元3000

残存エネルギー6176/8958





 正直な話、新たに固有名詞が増え過ぎて対応しきれなくなってきた。細かい所の説明は面倒なので省きます、ブルーリーフとジャックスフィッシュは青野菜と川魚だと考えて頂けたら問題無いです、大きな違いは多分ありません。



 まあ、それらは置いておいて、私の生活を大きく変える事になった物達の紹介をしよう。





≪ 蟲惑の花  (自然/植物) コスト:10  ≫

 ・詳細:安らぎの効果を持つ鮮やかな花、雌の匂いと間違え様々な虫が集う。

 ・効力:沈静効果/敵遭遇率上昇(蟲)

 ・生産:エネルギー還元 2 



≪ 深緑の露草 (自然/植物) コスト:10  ≫

 ・詳細:解毒の効果を持つ薬草、野性動物も愛用し近くに縄張りを張る。

 ・効力:解毒効果/敵遭遇率上昇(獣)

 ・生産:エネルギー還元 2 





 蟲惑の花、この植物は虫を引き寄せる特殊な香油を精製する植物だそうだ。昨日私が料理中に食用油が欲しいとぼやいた時、この花を紹介された。正直食べられるか妖しい代物だったが、妖精さん曰く毒は無いそうだ。試しに魚を焼く時に使ってみたが、香草焼きみたいな匂いがして意外と旨かったので今後も使用して行く予定である。


 次に深緑の露草、この草は解毒効果を持っているらしく、直に飲んでも傷に塗っても使える優れものだそうだ。野性動物ですらこの草の有用性を知っており、この草が生える場所を縄張りに含める種が居るそうだ。香油を食用として使う英断を実行させたのも、実はこの草のおかげだ。



 因みに、これらの植物には生物を引き寄せる性質があるそうだ、詳細にも“敵遭遇率”と表示されている以上凶暴な者も含まれるのだろう。だがしかし、そんなことは既に想定済み、妖精さんと話し合って対抗策も練っているのだ。そしてその作戦の為に呼び出した植物がコイツだ。




≪ 隠れ家柳(自然/植物) コスト:120  ≫

 ・詳細:風景に溶け込む見えない柳、予め知っていなければ絶対に見付けられない。

 ・効力:偽装迷彩/気配遮断

 ・生産:エネルギー還元 30 




 その力は読んで字の如く、外からは中の様子が一切窺えず、逆に中からは外が丸見えという現代技術も脱帽のステルス能力である。根基まで垂れ下がった葉の内側には10畳程のスペースが存在しており、防水防音も完ぺき、さらには通気性にも優れた快適空間なのである。この高性能さ故に、木妖精達も普段から住処として利用しているのだそうだ。


 そして今回、この隠れ家柳の内側に先ほどの植物たちを生やす事になった。この中では物音や臭いも遮断されるので、外の獣達に気付かれず栽培が可能なのだ。因みに、今後の安全を考慮して私のベッドや鉄板窯もこの中に収容されている。



 このようにして、私は日当たり良好のワンルームを手に入れたのである。将来的には中に水を牽いたり、室内照明を取り付けられれば言う事無いだろう。



「まぁこの迷彩の性質上、中からの見通しが良過ぎて外から見られているのでは、と心配になるがそれ位は妥協しよう」


「……?、なにかいいました?」


「いや、何でも無い、もうすぐ出来るから待ってて」


 

 いかんいかん、お客さんの前で独りごちるとか失礼極まりない。



 とりあえず料理は完成、名づけるなら焼き魚と卵の青葉包みってとこかな?もっと調理器具があれば良い物が作れるのだが、包丁くらい何とかならないものだろうか。



「……それも含めて相談してみるかぁ」



 とりあえず、悩むのは朝食の後にしよう。腹が減ってはなんとやら、栄養を付けないと良い提案も浮かばないだろう。








 現在、柾さんの生活は妖精さん有りきで成り立っています。一人だけだったら、間違いなく前日で詰んでいました。次回、生活の三大要素について考えます。

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