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政治家になろう!

衆議院は小選挙区300は同じですが、比例は全国区で165議席です。参議員は完全比例で定数248。3年毎に半数改選。詳細は「選挙制度改革、与党主導で成立!」を読んで下さい。

僕は国会議員二十人の政党代表をやっている。


悪い夢を見ている気分だ。


党名は――

「政治家になろう!」


ふざけた名前だと思う。

今でもそう思っている。


この団体には目的が一つしかない。


「政治参加の入口を下げる」


それだけだ。


供託金さえ用意できれば、

誰でも名簿に載れる。


思想は問わない。

政策も統一しない。


代表すら最初は決めない。

選挙で一番票を取った人間があとから代表になる。


統一名簿。

だが中身はバラバラ。


右も左もいる。

現場派も理論派もいる。

正反対の主張をする候補者が同じ党から同時に当選する。


有権者は、

「個人に投票したつもり」で、

結果的に団体に票を入れる。


便利だ。

そしてひどく不安定だ。


責任の所在は曖昧。

意思決定はない。


便利だが危うい民主主義。


この政党はその象徴みたいな存在だった。


実態は無所属議員の量産装置に近い。


それでも――


帰化した外国人。

農業に従事する人たち。

企業農場で働く人たち。


これまであまり政治にカウントされてこなかった票が静かに集まった。


そして結果として、

僕が最多得票で当選してしまった。


つまり。


僕がこのめちゃくちゃな政党の代表になってしまった。


二十人の素人国会議員のリーダー。


思想はバラバラ。

まとめようにも、まとめる軸がない。


テレビはざわついた。


「外国人票を集めた新人」

「農業票の掘り起こし」

「代表にふさわしいのか」


ふさわしいわけないだろ。


自分が一番そう思っている。


そのとき、電話が鳴った。


斎藤さんだった。


「……総理が、一度会いたいそうだ」


逃げたい。


本気で。


マジで。


だがこの国の政治は、もう僕を見つけてしまったらしい。



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