プロローグ:傷痕の余韻
主人公 康一は幼い頃、貧しい生活をしていたけれども人を笑顔にする特技の持ち主。
本人はいたって真面目だが周りを笑顔にするのが本人にとっては不思議でならない。彼には人の感情の起伏というか何かははっきりとわかっていないがオーラのようなものが色付きで見えている。
大昔に転移し歴史上の人物(架空の人物も含む)との出会い。互いに影響しあいながら成長の道しるべとなり波乱万丈の人生を送る事となるが何とか乗り越えていく。まぁこんな感じですが気長におつきあいいただければ幸いです。(文中方言を多々使用しますがわからない場合はコメントください。出来る範囲で返信します。)
海鷲市の空は、泣きたくなるほど青い。
佐藤家の長男・康一の体には、いくつもの「古傷」がある。それは彼が、この世界の理から少しだけはみ出してしまうたびに刻まれた、誇り高き勲章――という名の、単なる不注意の産物だ。
生後六ヶ月:最初の約束
最初の傷は、額にある。
まだ言葉も知らず、ただ「前へ進むこと」に夢中だった六ヶ月の冬。
康一は、陽光に輝くガラス戸を「そこには何もない」と信じ込み、全力のハイハイで突っ込んだ。
ガシャリ、という鈍い音。視界が真っ赤に染まり、赤子の意識は闇へと沈む。
そこは、音のない場所だった。
目の前に立つのは、気が遠くなるほど美しい男。伊弉冉尊。
黄金色の大きなオーラが気の遠くなるほどの大きさで彼を包んでいる。
その男は、まだ泣くことしかできない康一の小さな手を包み込み、耳元で囁いた。
『この日の本の国を……そして、この世界を。お前に頼むぞ』
優しく、けれど抗えないほど力強い眼差し。
次に康一が目を覚ましたとき、そこは病院のベッドの上だった。
額には数針の縫い跡。
赤ん坊の康一に、その言葉の意味は分からなかった。ただ、その温もりだけが、傷跡と共に魂に深く刻まれた。
色々試行錯誤しての第一話です。定期的に更新していければと思いますが、慣れない面も多いのでご勘弁のほど宜しくお願いします。




