来世拒否
青い空、碧と白が重なった色の雲。淡い世界の片隅にて、今日もマソラと神様との話し合いが行われている。雲で創られた談話室には、テーブルとイス、小さい本棚が置かれている。
神様
「次にあなたが迎えるべき配置は、以前にもお話ししましたように『王族の息子』……つまりは国を背負う役割を持つ存在です。マソラさんは責任感の強い人ですから、適任だと私は考えるわけです」
マソラ
「ワタクシの言い分ですが本当のところ、ワタクシは前世では『責任者の仮面』を被っていたのです。あの姿は偽物でして、ワタクシの真の姿は『ちゃらんぽらんな変わり者』です。他者のお手本にたつポジションにはホトホト難儀している所存です」
神様
「困りました。来世で転生予定を組んでいる人には、責任感がある存在は皆無なんです。あまり時間がありませんので、無理をされても『仮面』をつけて転生をお願いします」
マソラ
「この世界に時間はありませんが、このやりとりワタクシがこちらに到達してから約千年たちますね」
神様
「どれだけかかろうと、来世を受け入れてくれるまで続けます」
マソラ
「……」
話し合いは終わらないようだ。




