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第二話 二人の関係

「あのー何で今日はそんなに離れてるんですか? 凜夏さん」


 朝から学校に行くため、いつもなら憂鬱な朝だが、最近はそうでもなかった。何故なら彼女(夏宮 凜夏)と一緒の家に住むことになったことで朝は一緒に登校しているからだ。


 いつもなら雑談をしたり、時々凜夏が腕に抱き着いてきたりなど色々騒がしかったりするが、今日は一緒に歩くどころか離れたところでこちらを一切見向きもせずに歩いていた。


 ど......どうしたんだろうか、やはり昨日のことを引っ張っているのか、朝彼女が隣にいないと寂しいとまではいかないが寂しくないと言ったらうそになる。

 などと考えていると凜夏がこちらに近づいてきたため隣に並んだところですかさず、昨日はすまん。と謝ると凜夏は少し顔を赤らめ「ほ、ほんとにそうよ! 全く次からは気を付けなさいよね!」とラブコメのツンデレヒロインのようなセリフを言われた。


「ああ、気を付けるよ」

 その一言からしばらく無言が続き少し気まずい空気の中、学校に到着した。その後凜夏が教師に呼ばれたためそこからは一人で自分の教室に行くことにした。


 教室に入るとクラスの全員の視線が俺に集まる。それも仕方ないだろう何故なら俺がこの教室に来ること自体そうそうないのと、だらしない服装に、目立つ白に染まった髪だからだ。

 この学校は髪染めは禁止されてはいないが染めている人は校内で数えるほどしかいないなので髪を染めた人は自然と目立つようになる。それが滅多に教室に顔を出さない陰キャならなおさらだ。じゃあどうして今回は教室に来たかというと一人の友達と呼べる奴にちょっとした用事があったからだ。

(やっぱ視線が痛いな……)


 クラスの人たちと目線が合うと気まずいので顔を伏せて時間が流れるのを待っていると

「よう憂!」

 と前の方から声を掛けられたため顔を上げそちらの方を向くと、笑顔でこちらを向いている男、熊谷潤(くまたにじゅん)が立っていた。

 彼は中学時代の唯一の友達で、俺がこの学校に通うきっかけを作ってくれた恩人でもある。


「よう 学校生活は楽しいか?」

 そう聞くと

「相変わらずこの、身長と容姿のせいでまだ二人しかいない」

 と笑って答えた。(結構笑いごとじゃないだろ絶対)

 彼は中学の頃から身長の高さと少し怖い容姿のせいで友達が少なかったらしい。

 今日俺が教室に来たのは彼に会うためだ。高校に入ってからまだ一度も顔を合わせていなかったため、なんとなく今日顔合わせすることにした。


「そういや、優が前言ってた同棲することになった女子って同じ学校なんだろ? その子って何組?」

 急に振られた話題だったがこの話はなんとなく聞かれる気がしていたのですぐに答えることが出来た。

「しらない」

「え?!」

「お前同棲相手のクラスも知らないのかよ?!」

 と潤は相当驚いていたので改めて事情を説明すると難しい顔で

「それってつまり彼女でもない人と同棲しているってはなしだよな? つまり、お前ら二人の関係ってなんなんだ?」

 と聞かれた。

「だから、俺たちの関係は......俺たちの関係は、関係は......」

 言葉が詰まってしまった。いままでの二か月間そういうことは全く考えていなかった。

 行き場のない女子を拾って同棲するのってなんていう関係なんだ? 恋人などは断じて違う、では友達か? でも友達というよりかは家族に近いし、でも義兄妹でもないし......ほんと何なんだろう。

 その時担任の教師がHRを始めるために教室に入ってきたためそこでこの会話が途切れることになった。


 


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