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夢の中の少女の求めるものは  作者: まぐろどん
37/43

[別れ]

尻餅をつく。2人揃って。いや、尻餅ではない、仰向けに転がった。

「……は」

「………はは」

「ハハハハハ!」

「アハハハハ!」

2人して沈黙の後大笑いする。

「流木って!流木って!!なんであんなに引き強いの!?」

「ご主人様!凄く硬そうなお魚ですね!ご主人様が見たヌシはこのお魚ですか!立派ですね!」

それはとても、とてもおかしく、面白かった。この瞬間が幸せだった。

後ろから、温かみのある声がした。確かに、その声は、ありがとう、この子の幸せそうな姿が見えた。これで成仏出来る、と言った。

「なぁ、ルナ」

ふと顔をルナの方に向ける。ルナは…消えかかっていた。

「え…?」

「お迎えが来たようです。私、とてもとても幸せでした。あなたに会えて良かった」

待って…

「沢山の愛を貰いました。沢山の感情を教えていただきました」

行かないで…

「辛い事、苦しい事、痛い事しか知らなかった私に、幸せを教えてくださいました」

いや…俺の目的はなんだった?

「私にとってあなたは光です」

この子を成仏させる事だろう?

「花火、綺麗でしたね」

今更何を言う。

「バーベキュー、楽しかったです」

当たり前のことだ。

「服、どれもこれも気に入っております」

なら何故…

「水切り、全然跳ねませんでしたね」

どうして…

「鬼ごっこ、少女を追いかけ回す、やましい男性にしか見えませんでした」

こんな感情を…

「釣り、私は見てるだけでしたが、とても楽しかったです」

ダメだ…ダメなんだ…

「雨の中、追いかけてきてくれたのは、実は嬉しかったです」

この子はこのまま成仏する…

「風邪引くのでちゃんと服は来てください…って私が言える義理ではないですか」

そうだ、それがこの子の幸せ…

「急に倒れたりしないでくださいね。心配する人はいるのですから」

そうだろう?そうなのだろう?

「…結局釣れたのはヌシではなく、木でしたが、私はとても、とても面白かったです」

やめろ、やめろ、自分を止めるんだ。

「では、私はもう、行きますね、とても楽しかっ

「ルナは本当にそれで幸せなのか?」

あぁ、俺はホントに…どうしようもない人間だ。

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