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夢の中の少女の求めるものは  作者: まぐろどん
30/43

[4日目 夜]前編

「くはーっ!」

ヤバイ、足が棒になるとはこのことか。頼みすぎた、さすがに賄いの量じゃない…。用意してくれた黒島さんには頭が上がらない…。ログハウスの庭にそれを置く。準備完了だ。

「おーい、ルナー」

「はーい」

ルナが駆け寄ってくる。かわいい…

「今日はルナも誘ってバーベキューだ!」

「…ぁー…すいません…私、食べ物もすり抜けてしまい…」

ふっふっふ…無策とお思いかね?

「ルナは普段着替えはどうしてる?」

「きっ、きがっ!?」

顔を赤らめる。あ、こっちは無策。

「えっと…その…服に憑依して、顔など実態を具現化?してます」

「よし、俺に憑依してみろ!」

バッと手を広げる

「えっ!?人間に憑依なんてやったことないし、どうなるか分かりませんよ!?」

「大丈夫だ、俺が保証する。…信じられないか?」

「…ずるいです、ほんと」

ルナが体を寄せる。

「ちょっとでも苦しかったら言ってくださいね、私なんかより、ご主人様の方が私は大事です」

「分かった。始めてくれ」

「では…」

変にお説教とかはしない方が良いだろう。目を閉じる…


意識が外に出る。なるほど、俺は生き霊となるのか…目の前にはむさ苦しいおっさんが立って、手を見たり、自分の体を弄ったり、ズボンに手をかけ…

「ちょちょちょ!ストップストップ!!」

慌てて止めた。

「…ご主人様だ…私が…ご主人様…」

あぁ、ややこしきかな。そしてルナ…元俺は涙を流す。ちくしょう、しばらく泣かず記録更新中だったのに…

「よし、肉焼こう肉!」

「はい!」

ボロボロ涙を流してニコッと笑うおっさんがいた…うわぁ…。


「ご飯なんて、味わったのいつぶりでしょう…」

憑依も解き、姿を戻したルナは呟く。

「美味しかった?」

「はい!とっても!」

ニコッと笑うのはやはりルナの顔でなければ…。

「今日はありがとうございました。私はとても幸せで、愛に満ちております…今日はどうもありがとうございました。」

ぺこりと頭を下げるルナ。

おっと、今日はまだ終わらない。メインイベントを残しておいたのだ。包み袋を手渡す。

「ちょっと、着替えてきて」

「…見ないでくださいね」

苦笑して渡す。直接渡せないのが残念だが、また憑依してもらうとしよう。夜はこれからなのだから…

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