[4日目 朝]
視点がコロコロ変わります、変わる所で●が入ります
ジリリリリ!ブブブブブ!ズゴーン!バリーン!ドゴーン!
酷い音がする。頭が痛くなりそうな音だ。
何があったんだっけ?…確か恥ずかしいセリフを吐いて恥ずか死した…んじゃないらしい。枕の横に「黒島より」と書かれた紙とお粥が置いてある。達筆だ…羨ましい…。お粥を食べると落ち着いてきた。あぁ、そうだルナから出てけって言われたんだっけ…あんな事したから、仕方ないよな…身支度…するかぁ。
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ジリリリリ!ブブブブブ!ズゴーン!バリーン!ドゴーン!
酷い音がする。頭痛が痛い。
何があったんだっけ?…確か幽霊とリアルストリートファイター…いや、パンチングマシンにされて気絶したんだった…私は死んだのかな?いや元から死んでるからどうなってるのかな?顔を触る。ズキっとした痛みと共に膨らみを感じる、腫れてるのかな?と思ったが、接合部がある…絆創膏というものを付けてもらったらしい。ご主人様かな?…いや、ご主人様は私に触れない。ならば誰が…
「あっ!ご主人様!」
そうだご主人様が危ない!今にも霊に憑かれてるかもしれない!壁を抜けご主人様の部屋へ。
「…うそ」
しかしそこはもぬけの殻だった。
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身支度を済ませて玄関へ。ログハウスの扉を開ける。まだ早い時間帯だ。ルナに見つかる前にさっさと出よう。扉の外を見る。するとそこにルナの姿があった。…なんで?…なんで?
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ご主人様がいない?霊に憑かれて飛び降り自殺?こんな荷物全部持ち出して?ありえない。あいつらがそこまで頭が回るはずない。きっとご主人様は自分の意思で家を出た…私のせいかな…風邪をひかせてしまった私に呆れたのだろう。…きっと前までの私なら諦める。それ以外の選択肢はない。取らせて貰えない。しかし、今の私は違った。
「謝ろう」
私は壁を抜け、外に駆り出す。湖をサラリと見て、ご主人様は見当たらない。一度ログハウス内を探そうとログハウスへ戻る。
ご主人様はそこにいた。
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「…お、おはよう」
「…おはよう、ございます」
気まずい、大変気まずい。片や家出するかの大荷物。片や裸足の顔面まで痣ができた女の子。
「…その荷物、やはり今日、出ていくのですか?」
「…あぁ、ごめんな、今まで迷惑かけて」
「…いえ、迷惑なんかでは…」
お互い絞り出すような会話、やはりここはさっさと去る方が吉か。
俺は早足でルナの横を通らず、真正面を通る。すり抜ける…やはり、幽霊なのだと実感する。
「…待って」
後ろから声がする。ダメだ、振り向いたら帰るのが辛くなる…。
「待ってください!」
目の前に少女が飛び出す。突進してきたようだ。しかし彼女はすり抜け、地面に転がる。
「お願いです!待って!ねぇ!」
起き上がり、今度は正面から、しかしまたすり抜ける。
「どうか聞いてください!」
またすり抜ける。
「1人にしないで!」
またすり抜ける。
違和感を感じる…1人にしないで?出てけと言ったのはこの子なのだが…?
ガシッ
「もう、1人は…嫌なんです…」
すり抜けなかった。彼女は倒れたまま、俺の足を掴んだ。
「お願いです…1人に…ひとりぼっちにしないでください…私に…呆れないで…謝るから…ごめんなさい…ごめんなさい…」
あぁ、俺はようやく理解した。お互い、誤解していたのかもしれない。




