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夢の中の少女の求めるものは  作者: まぐろどん
26/43

[4日目 深夜]

ルナ視点ですー

幽霊は基本寝ないのだ。食事も取らない。だから私はずっとご主人様の傍にいた。


数時間経ち、異変は起きた。

「あの男、弱ってる…」

「あいつのあの音が嫌い…」

「ここがあの男のハウスね…」

幽霊だ。数は6.7…いや、もっと増えるだろう。時刻は丑三つ時。幽霊が最も活発になる時間帯。

「憎い、憎い、憎い、憎い」

口々に憎いと呟いている。その姿はまさに未練を残した亡者そのもの。未練に取り憑かれた人々の姿だった。

私は大の字を作るようにご主人様を守る態勢を取る。

「あんた…誰よ…?」

「ご主人様に仕えてる者です。」

「あなた幽霊じゃない」

「えぇ、そうですが、それが何か?」

「おかしいわよ、あなた。気持ち悪いのよ」

「そうですか。言われ慣れました。」

「…そこをどいて?」

「嫌です」

「どきなさい」

「嫌です」

「どけと…言ってるでしょ!!」

「うぐぅっ!」

拳が飛ぶ。残念な事に幽霊の攻撃はすり抜けないらしい。仰向けに倒れ、でもまたすぐに起き上がる。

「私は…ご主人様に色々してもらいました。そして、これから愛をくれると約束してくださったのです…私はご主人様に、報いたい…せめて、ここでだけでもご主人様を守りたい…!」

「知らないわよ、あなたの事、なん…て!」

「かはっ…」

また拳が飛ぶ。意識も飛びそうになる。幽霊なのに情けない…。力を振り絞って、舌を噛んで痛いの我慢して、立ち上がる。

「…出てけ…」

「は?」

「ここから出て行け!私とご主人様の間を邪魔するな!出て行け!ここから出て行け!」

叫ぶ。きっとこれだけの声は今後一切出る事はないだろう。

「ここから…出て行け!」

「うるさい」

「…!」

一言発して、また拳が飛んでくる。私はその一撃をまともにくらう。うつ伏せで倒れる。あぁ、意識が離れていくのが分かる…まだ…まだ…行かないで…耐えて…私の身体…最後の力で首を上げる。そこには私のいた位置に男性が立っていた。

「よく頑張った、君はやはり強い子だ。憧夢夜…いや、ルナ」

私の記憶はそこで途切れる。あぁ、そうか。私、気絶したのか…。幽霊のまま死んだら…どうなるんだろう…。

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