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夢の中の少女の求めるものは  作者: まぐろどん
23/43

[ルナの3日目 光]

ルナ視点ー

彼は部屋に戻っていった。目には気力とかが感じられなかった。妙な不安を覚える。私は少しだけ、チラッと覗く事にする。お年頃の女の子だし!仕方ないよね!うん!

そっと覗く。そこには床に倒れ伏せているご主人様がいた。

「ご主人様!ご主人様!ご主人様!」

あぁ、こんな大声出してはしたない…。時計の針は…5時を指していた。

「ベッドに上げないと!」

ご主人様を担ごうとする。しかし、手はすり抜ける。

「こ、氷は!?」

確か具合の悪い人に氷を差し出してた姿を見たことがある。下の階へ駆ける。

「冷凍庫…これだ!」

取っ手に手をかけ、思いっきり引く。私の力では重いだろう。一所懸命に…。しかし、思惑は外れ尻餅をつく。冷凍庫すら開けられなかった。

「うっ…ひっぐ…」

泣いてる場合じゃない…じゃないのに…

「…ご主人様…」

時計を見る。丁度針は直線に。確かこの時間、ご主人様は誰かと会っていた!急げ!急げ!いつまでも待ってくれるとは限らない!急いで!壁をすり抜け、ドアをすり抜け、湖を横切り、枝をすり抜け…しかし私は何かにぶつかる。結界だ。地縛霊の行動範囲ギリギリまで来てしまったようだ。

「うぇぐ…ひっぐ…ごしゅじんざばぁ…」

情けない。これほどまで幽霊だった事を悔いたことがあっただろうか。私はいつも何か、どこかで失敗する。今回もそうだ。ハッピーエンドまでもう少しだったじゃないか…あぁ…情けない、虚しい…誰か…助けて…

「お願い…助けて…」

「任された」

そこには、いないと思った人がいた。いや、霊がいた。

「おじさん…」

「はは、おじさんはやめたまえ。で、私に出来ることは?」

「近くに人間がいると思うんです。なんでもいい、ここまで、いや、この近くまで連れてきてください」

「任された。それで君が幸せになるのなら、私はなんだってしよう。それが私の償いだから…」

おじさんは森へと消えていく。そして数秒後、おじいさんが走ってくる。胸にネームプレートで黒島と書いてある。

「ど、どうしたのかね!?君!?」

「お願いです!人が倒れてるんです!助けてくだざい!」私は最後の最後に泣きながら話す。あぁ、ホントに締まらないな…。

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