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[ルナの3日目]前編
ルナ視点ー
次の日、彼に纏わり付いてた霊はほとんど消えた。ご主人様の突然鳴った目覚まし時計のせいだ。その日は霊は口々に言った。
「あの人、絶対おっかない人よ…」
「なんなのよあの音…いや!もう打たれるのは…」
死因を想起させる音でもあったのでしょう。纏わり付く霊は1人に減りました…私でした。
雨が降り出します。どうやら頂き物の服は濡れるらしく、ちょっと…いや、かなりショックです。私は部屋へ戻り服を眺めていました。
「ちょっと汚しちゃった…すいません…綺麗にしてまた整えますね」
それが私なりの誠意に感じた。そしてハンガーに服をかけるため、服の憑依を剥がしたその瞬間
「タオ」
この時点で私の耳は聞くことを拒絶した。口がパクパク動いてる。あぁ、きっと何か喋っているのだろう。…そっか、私、捨てられる…のか…また…ひとりぼっちなのか…
彼は何を思ったかこちらに突進してきた。強引に引っ張る気?私を追い出すの?彼はリトライしてくる。私は私で自分が幽霊である事を知らしめられる。…逃げ出した。あぁ、最低だ、私…。これは、捨てられる、よね?




