[ルナの2日目]
引き続きルナ視点ー
とりあえず私はあの人のことをご主人様と呼ぼう。辻褄が合わなくなる。最初にあんなこと言わなければ…。とりあえず壁抜け、扉抜けは厳禁、しかし私は扉が触れない、開けれない。だから私は扉越しに話しかけることにした。
「うーん…あと1時間…」
朝に弱いのかな?この人は。
1時間後起こしに行く。すると彼は起きていて私の方を見るなり笑ってくれた。それだけで少し幸せだった。幽霊だからご飯は食べない。正確には食べようとすると抜け落ちるのだ。まぁ、ご飯でいい思い出なんて無いので良いですが、別に。その日彼は私に興味深い話をしてくれた。ジンベエザメ。10mもの大きさの生き物。見てみたいと思ってしまいかけた。しかし、それは呪縛が増えるだけ。歯切れ悪く答えちゃって…悲しんじゃったかな…。すいません…。
その日の夜、ありえないことが起きた。彼は私に服をプレゼントしてくれたのだ。当然嬉しかった。プレゼントなんて生まれて、死ぬまで貰ったことないのに、この人はなんで私に良くしてくれるのだろう…?しかし、彼がハンガーに服を掛けに行った所で変化は起こった。周りの霊の妬みだ。彼にしがみ付くもの、当然すり抜ける。しかし、幽霊同士ならば別だ。おしくらまんじゅう状態、彼の顔も見えなかった。私は嬉しくて嬉しくて、着飾って彼の表情が見たかった。しかし、見える事は無かった。もしかしたら喜んでるかもしれない、怒ってるかも、哀しんでるかも、疲れてるかも…それすら分からなかった。その日の夜、うるさくて、うるさくて、鼻歌でも歌わないと落ち着かなかった。これは…なんの歌だっけ…?私の知ってる歌は…あぁ、そうだ、あの幽霊の男の人の歌ってた歌しか知らないや…




