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私以外の3人とアッシュは突然のレオンの登場にみんな驚いて固まっている。そりゃそうだよな〜私にとってはゲームのキャラの1人だったから身近な存在に感じているけど、この国の最重要人物といっても過言ではないくらいの地位の人だもんね。


「公の場で殿下を呼び捨てにするような品のない女性を御探しなのですか?」


動揺しながらもソフィアが私だと分かった上で鋭い言葉を投げかける。女性同士の争いは前世ではゲームとか小説の中だけでしか見られないフィクションの世界だったけど、これは実際に体験しなくてもよいものね、、。


「たとえ公の場であろうとも私が心を許した人であれば、どのように呼んでもらっても構わないと考えているよ」


昨日は一人称”俺”だったのに”私”になってるのは、これは猫かぶってるってことか、、?


「殿下、私たちは国王陛下直々の命でこの国を明るく照らす存在として活動しているのです。殿下が1人のメンバーを贔屓していると国民の間で噂になってしまえば、私たちの活動に支障をきたします。」


やはりここはプロとして私も流されるわけにはいかない。殿下の方に向き合い自分の気持ちを告げる。


「それは大変失礼をいたしました。私の配慮に欠けた行動を許してくださいますか、スノウ様」


うっすらと笑みを浮かべた殿下を見て、レオンはこのような展開になることを分かっていて、あえてここに来たんだと察した。何が目的かさっぱり掴めないがここで許さないなんて言えるわけもないので最大限の笑顔でお答えした。


「お心遣い感謝いたします、レオン殿下」とかしづくと耳元に顔を近づけて来た陛下に「君の笑顔を早く俺だけのものにしたいよ」と囁かれまたハートが爆発しそうになった。殿下がさったあとクララとルイは驚いた様子で質問を投げかけて来た。


「スノウお姉様はいつのまにレオン殿下とあんなに親しくなられたのですか!?」「確かにスノウが誘拐された時、真っ先に国の軍を動かす提案をしていたのはレオン殿下だったわね」と納得するルイ


「ありえない、なんでレオン殿下があなたを優遇するの。」ソフィアの可愛らしい顔がまるで鬼のようだ、「もしあなたがレオン殿下と交際しているなんて報道が出るようなら、私たちに迷惑だからすぐにこの責務から降りてもらうから」それだけ告げてソフィアは颯爽と行ってしまった。


「なにが私たちに迷惑よ、この仕事に対してなんの責任も感じてないソフィアが言うセリフじゃないわ。それも私たちの誰より真摯にこの仕事に向き合っているあなたに」「そうですよ!練習もろくにしないくせに本番でスノウお姉様の足をひっぱるようなことばっかりするのによく言うよ!」ルイとクララが私の味方のようで少し安心した。


「ありがとう、クララ、ルイ。でもソフィアのいう事も間違ってはいないから十分気をつけるわ」

「はい!気をつけてくださいね!」とさっきまで空気と化していたアッシュがいきなり喋りだす。

「スノウ様にはグループでのお仕事だけでなく個人でのお仕事の依頼もたくさん入っているのです。熱愛をスクープされるようでは困ります。早速明日からのスケジュールですが、朝から王都新聞の取材が入っています。昼にスノウ様がプロデュースしている令嬢向けのドレスブランドの新作発表会、夜は四人で国が主催する豊饒祭のステージでパフォーマンスです」すっすごい、さすが売れっ子だけある。分刻みのスケジュールだ。


「分かったわアッシュ。ところで申し訳ないのだけど誘拐された時の魔法が原因でまだ記憶が曖昧なの。パフォーマンスで何をやるのか覚えていなくて、教えてくださらない?」「ステージに出て魔法を使ってパフォーマンスするんだよ!精霊を呼び出して炎を出したり、氷のオブジェクトをだしたり!」とクララが楽しそうに答えてくれる。

それを聞いて私もホッとした。そうか歌やダンスじゃなくて本当に助かった、運動神経は皆無なのだ。


「そうよ。私たち4人の一番の目標は年の終わりに王宮が主催する夜会で、この国の守護霊でもある精霊王を呼び出す事。今は私たちの魔力の連結が弱くて強力な精霊は呼び出せないけど、それに向けてスノウは日々努力していたわ」


精霊王、、ってすごい壮大な話を聞かされたようだけど、スノウが頑張っていた事を投げ出すわけにはいかないと固く心に誓った

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