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からくり学校でのあれこれ

作者: パレード

今まで小説を書いたことのないド素人が作ったお話なので、設定が甘いところなど多々有り、読み苦しいとは存じますが、よかったら最後まで見ていってください。

町はずれの山奥に、その学校はあった。表向きは普通の学校だが、その正体は【からくり学校】。

そのからくり学校にこの春から通うべく、全国から様々な分野に秀でたものが来る。

これは、そのほんの一部の、どちらかといえば平凡な一人の女子生徒の物語。


主人公の名前は、(たちばな)美咲(みさき)と云った。

彼女は常日頃から、経済苦や病苦で苦しむ家族を、どうにかして助けてあげたいと思っていた。

そんなある日、からくり学校の話を聞いた。からくり学校は、家庭の問題などを抱えた子たち無償で通わせる代わりに、一芸に秀でさせて、将来学校の利益になるような人材を生むという方針で、何かで大成したら学校から5000万円もらえるという話だった。

美咲自身は、取り立てて何もない、しいていうなら音楽が好きというくらいの平凡な女子だった。

そして、からくり学校は全寮制なので、大好きな家族と離れなければいけない。

美咲は悩んだが、家族の暮らしが少しでも楽になるならと、からくり学校に通うことを決意した。


ついに旅立ちの時が来た。

日頃のストレスでやせ衰えみすぼらしくなってしまったような母が、「折角の出発なのになにもあげられないでごめんね。」と、泣きながら温かいハグをくれたので、美咲は母を安心させるように笑顔で「頑張ってくるね。」と言った。


山奥までバスで向かうことおよそ20分。なにやら(おごそ)かに(そび)え立つ門が見えてきた。一見、ちょっとお高そうなお坊ちゃまお嬢様学校のように見える。ここで今日から過ごすのかと思うと、美咲はなんだか恐ろしい気持ちと共に、妙な胸の高ぶりを感じた。



初めに、事前にもらっていた案内通りに校長室に行く。

校長室は意外とシンプルな造りだった。奥の座席に少し気難しそうな初老の男性がいた。

「初めまして、橘 美咲さんだね?私が校長のアルバートです。」

第一印象とは打って変わって、校長は優しそうだった。

まず初めに、美咲は校長からからくり楽器をもらった。長方形で分厚く、表面が大正箏(たいしょうごと)、裏面がピアノになっていて、よくよく見ると側面にたくさんのボタンがついている。

アルバート校長の説明によると、どうやらピアノの鍵盤部分はプラスチックの板で覆えるようになっており、大正箏を弾くときはそうする。また、ピアノを弾くときはスタンドが中から出てきて、立てかけて使うことができるようだ。側面のボタンはギター、ドラム、ハーモニカ、オカリナ等色々な楽器の音を出せるようになっていて、一人で簡単にセッションできるということだった。

美咲はすでにこの時点で頭が痛かったが、校長の話は無情にも続く。


次にアルバート校長は、お付の人だと言って、おじいさんとおばあさんを紹介してくれた。

校長が話し始める。

「この学校には、お付の人がいないと入れないようなからくりを使っている場所が随所にあるんだ。また、身の回りの世話もしてくれるからね。」

そこまで言った途端、ふとなにかを閃いたかのように校長が自身の手をポンと打った。

「そうそう、このからくり学校の生徒は皆、個人専用のブレスレットを持っている。卒業や退学等、なんらかの形で学校を去る以外は、卒業まで外れないようになっているけど、個人の情報はこれで識別されるようになっていて、寮や食堂、学校での生活に大いに役に立つと思うよ。」

例えば、からくり学校の寮や教室までの道は普段隠されているが、ある位置でこのブレスレットを持った手を上から下にかざすと、扉が現れ、その扉を開けると自分の寮の部屋や教室の階まで直通で行ける。

ということだそうだ。

そこまで説明すると、アルバート校長は美咲にブレスレットを渡してくれた。赤色のちょっと小洒落たブレスレットだった。

このころになるともう美咲の頭はキャパオーバーしていた。

「君の前途に栄光あれ。」そう告げると校長は話は終わったとばかりにくるっと背を向けてしまった。

やはり第一印象の通り少し気難しい人物だったのか?美咲は少し疑問を持ったまま、校長室を後にした。


美咲は寮に向かうことにした。

さっき言われた通りブレスレットを使い、自分の部屋に行く。美咲の部屋は42号室だった。

二人部屋みたいな風貌だったが、美咲一人で使っていいようだ。

美咲は荷ほどきを済ませ、明日の学校に備えて寝ることにした。

これからの学校生活に、少しの恐怖と期待を寄せながら…




最後まで読んでくださりありがとうございました。

まともに小説として描いたという意味ではこれが処女作になります。

実はこのお話、昨日見た夢の内容をベースにして書き上げたものです。自分で面白い夢だなぁと思ったので小説に書き起こしてみました。

皆様の心の中に少しでもこのお話が留まったらいいなと思います。

連載は未定です。

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