目次 次へ 1/399 プロローグ 最期に見た空の青を、覚えている。 いつもと変わらない、のんびりとした穏やかな光景を目におさめて、そこに残してゆく仲間たちの事を想った。 硝煙と血と、土と汗と、戦場には場違いな甘い匂いがしていた。 泣かないでと、彼女の涙をどうにか拭った。 ――愛していたの。愛してしまったのよ。ごめんなさい、ごめんなさい…… ――俺だって、君を愛してた。 多分、きっと、出会った頃から好きだった。 オブライトにとって、それは静かで穏やかで、初めての恋だった。