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第6話

階段を下っていくとそこにはエレナが立っている。




「お、やっと来た。とりあえず今から訓練をやるからな…と言っても特殊能力に慣れるようにするだけだがな。一応1週間の期間はあるが…慣れたら早く終わってもいい。」




強制じゃないのか…って特殊能力?なんだそれ。空飛べるとかか?そう思いながらエレナの話を聞く。




「とりあえず、私についてきてくれ。案内する」ガチャ、とドアを開け外へと出た。空は青い空が広がっていて雲ひとつない。街並みが太陽に照らされ、来た時より綺麗に見えた。




「なにしてるんだ?ヤマト。行くぞ?」




「あぁ…ごめん。」とエレナと話を交わし、大和はエレナの後ろをついていく。




訓練する場所は意外にも近かった。というより隣の空き地らしき所だった。




「ふぅ…今から特殊能力などもろもろ与えてやるから、目をつむってくれ。」とエレナが言う。




「与える…わかったよ。」そう言い目をつむる大和。視界は当たり前だが真っ暗な世界が広がっている。しばらくしてから頭の上に何かが触れる感覚があった。




エレナが大和の頭の上に手をかざす。エレナも目をつむり、意識を集中させる。エレナの手がだんだんと光り始める。





ーー俺の中に、何かが入ってきてる。それは何かわからない。体がどんどんと熱くなっていく。頭から足先、指先までエレナの与えてくれた力で満ち溢れている。






「よし!目を開けていいぞヤマト。」とエレナが言う。




大和はゆっくりと目を開ける。あれ、なんか装備が軽く感じる。これも、エレナのおかげなのか?




「私の力を分けてあげた。これで多分大和は私と同じくらいの力は持っただろう。」




「え…そうなんだ。まず俺、エレナの力がどれほどものかわからない…」




「じゃー…ちょっと見ててくれ。」とエレナが腰につけていた剣を鞘から抜く。そしてエレナは剣を斜めに振った。振った直後白い物が数百メートル先にある木に向かっている。




「え!?」



大和は素でそんなリアクションをしてしまう。





エレナの放った白い物体は木に当たり激しい音を立て、真っ二つになる。大和はそれを見て驚いた顔をしている。





「こんなもんか…これがヤマトにもできるぞ。」





「うぇ!?あれか出来んの!?俺そんな力持ったのか!?」





「うん。当たり前だろう、魔王と戦うにはこれくらいないとね」




ーー魔王ってそんな強いの!?こんな事しなきゃ世界救えないのか?まぁ、エレナには感謝だな。後とりあえずむやみやたらに剣を振り回さないようにしよう……






「よし、とりあえずここから本番だ。最初は剣の扱い方と能力の扱い方を教えるかなら。あぁ後、空も飛べるようになってるからな。」




「う、うん……って空飛べようになったの!?さらっとすごい事言うねエレナ」




「空を飛べなきゃ、魔王にとどめさせないだろう?だから空飛べるようにしてやったんだよ。そんな事はいいから剣と能力の扱い方を……」




「そうだね、そろそろ始めよっか。よろしくお願いします。エレナ教官」と大和は言う。教官であっているのか、心配だったが言い直しはしなかった。




「教官……いい響きだな。よーし!厳しくしてあげよう!」とエレナが満面の笑みをして大和を見る。





「えぇ!?それは困るよ!」と大和




「いいだろう?教官って呼んでくれたんだからそのお礼だよ」エレナはまだ笑顔だ。





大和は、エレナは照れると笑顔になる事を前から気づいていた。



それがエレナなりの照れ隠しだった。

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