第5話
エレナが布団の中に入ってくるがそれでも大和は起きない。エレナが寝ている大和の顔を見る。
「かわいい寝顔してるな…ヤマト…」
寝ている大和の顔を優しい眼差しでエレナは見ている。そしてエレナも布団の入り眠りについた。
鳥のさえずりが聞こえる。もう朝か、と思いながら大和は体を起こす。体を上へ思い切り伸ばし一気に脱力する。大和は寝ぼけ眼をこすりながら振り返り隣を見た。そこにはエレナが寝ている。
「これが1週間か……耐えられるかな…」と大和はつぶやく。けれどこの状況に抵抗感はなく、多分乗り越えられそうだ。
ベットから降り、寝室のドアを開け顔を洗いに行く。
顔を洗い終わり寝室へと帰ろうとした時寝室からエレナが出てくるのが見えた。……服装がなんとも言えない。胸を強調した服装だった。
「お、おはようございます…エレナさん。」
「なんで、さん付けなの?エレナで良いって言ったじゃん。」
「ごめん…つい癖で」
見てはいけない。そう思いながらもチラチラと見てしまう。しかし、エレナは気づいてないようだった。
「朝は、パンでいいな?寝室に持っていくから待っててくれ。」とエレナが言い大和の隣を通り過ぎ、階段を下っていく。
大和は寝室へ行き、ベット飛び込む。飛び込むとエレナの匂いが少しだけ残っている。大和は匂いを嗅いでいる。その時、ドアが開く音がした。
「……ヤマト、なにしてるの?」
「え!?あー…ベットに飛び込んだだけです…」
「私の匂い嗅いでたとかじゃないよね?」
ギクリ、大和やっていたことを的確に当ててくるエレナ。まぁ、布団に顔を付けていれば大体そうだと思われそう。
「まぁいい。朝食、置いておくからな。今日の訓練は9時から予定してるからな。」と机の上にパンの乗ったお皿を起き大和に今日やる事を言うエレナ。
「あー、うん、わかったよ。パン、ありがとうね。いただきます」と立ち上がりベットを降り、エレナが置いたお皿の上に乗っているパンを持ち口に運ぶ。
パンはサンドウィッチのような感じでハム、卵が入っている。エレナの手作りなのかな、なんで思いながらパンを食べた。
パンを食べ終えると大和は装備を装着した。最初は着づらかったがもう慣れた。そして机に置かれた剣を腰に付け、訓練場へと向かう。
「…なんかこう見ると変だな。武士みたいだし剣士みたいだし…ごちゃ混ぜだな。」と体を見ながら大和はそう言う。
大和は、深呼吸をしドアへと向かい、ドアノブにに手をかける。
「ついにかー…キツイだろうな…頑張ろう。」と一言言い、大和は部屋を後にした。