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第一話

某賞に応募したけど選考落ちしたので勿体ない精神で供養うpです。

楽しんでいただけたら幸い。

「悪いけど、パーティを組むことはできない」


 既に何度目かになる言葉に、リタ・エリオは肩を落とした。

 無情にも目の前で扉は閉められる。

 もうため息も出ない。

 少女はとぼとぼと来た道を戻っていく。



 十三歳のリタがひとりきりで旅に出ることになったのはひと月前だ。

 きっかけは国王が魔王討伐の御触れを出したこと。

 もちろん少女の住む辺境の村にもその言葉は届いた。勇者の証であるアザを生まれ持っていたリタが王都に呼び出されたのは、それからすぐのことだった。

 もとより困っている人を見捨てられず正義感の強い少女は、心配する両親や妹弟たちに別れを告げて旅立った。


「勇者リタ・エリオよ」

「はい!」

「近ごろ活発な動きを見せる魔王を倒し、どうかこの世界を救ってくれ!」

「はい!」

「まずは伝説の勇者の剣を手に入れよ。そして三百六十五人の魔王を倒すのだ!」

「はい! ……はい?」


 リタは聞き間違いかと思ったが、繰り返し同じセリフを言ってくれた国王は間違いなく三百六十五人と言った。


「いや、多いよ!」

「まずは伝説の勇者の剣を手に入れよ! さすれば魔王の居城の場所もわかるであろう」


 丸投げである。

 かろうじて伝説の勇者の剣がどこにあるのかは文献に残っていたらしく、その場所を教えてもらえたが、あとは幾ばくかの路銀と国王発行の通行証を受け取り、にこやかに城を放り出された。

 後半、国王はもう同じセリフしか吐かなかった。そういう人形だったのかもしれない。

 その後、少女は貰った路銀で動きを邪魔しない程度の防具を買い、冒険者が集うという酒場に足を運び、最初のものと同じ言葉を受け取り、王都を出たのだった。


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