99.時刻表(6)
「そういえば、さっきから出発時刻って言ってるけど到着時刻は?」
「基本的に到着時刻は決めてないんだ。」
「え?それも?」
「中央線の快速だと、到着時刻を決めてるのは東京と高尾だけだと思う。」
「他の駅は?」
「各駅毎に停車時分の標準が決まってるから、発車時刻から差し引いたのが到着時刻の目安。」
「ひょっとして、極端に言うと実際に運転してみないとわからないってこと?」
「そうだね。」
「あのさ、順調に運転してたのに時間調整のため1分程停車しますなんていうのって…。」
「発車時刻が決まってる駅で、早く到着した時に調整してる可能性が高いね。後続が遅れてて間隔を調整してる場合もあるけど。」
「なんか常識が覆された気分だよ。」
「現在使われてる出発時刻だけ設定してるのを『発定時ダイヤ』って呼んでる。」
「ということは到着時刻だけを設定してるのもあったりする?」
「うん。『着定時ダイヤ』ってのがある。実は電車列車はもともと着定時で運転してたんだ。」
「どう違うんだろう。」
「到着時刻しか決めてないから、時刻を決めてある主要駅を含めてお客さんの乗降が終わればさっさと発車しちゃって構わない。」
「うわ、それ凄い。」
「もちろん、決められた到着時刻より早く発車してはいけないけどね。」
「さすがにそれはダメなんだね。」
「早く発車できたら運転に余裕ができる。発車までに時間がかかっても、到着時刻に間に合えばセーフっていう方式。」
「乗降に時間がかかるラッシュ時にはこっちの方が良いと思うんだけど。」
「だから、生まれたやり方なんだろうね。でも運行管理システム導入の時に発車時刻を管理する方法に切り替わって現在の状態になってる。」
「発車時刻が曖昧だとコンピューターには難しいのかな。」
「そゆこと。」
「始発だけ時刻を決めて運転するってのは、多分バスも同じだと思うよ。」
「あーそうかもしれない。」
「ただ、道路事情での所要時間の差が大きいから、途中のバス停に書いてある時刻は一番早く走った場合にしてるみたいだね。」
「これまでにバス停へ来てれば間に合うって時刻だね。それなら乗り遅れることはない。」
「だから途中のバス停だと数分は待つことになるけどね。」




