83.午年(2)
「ばんえい競馬は知ってる?」
「確か道産子の馬が重い荷物を曳くレースだよね。」
「それね、僕も勘違いしてたんだけど、道産子じゃなくてもっと大きな農耕馬を使ってるんだって。」
「そうなんだ。北海道だから道産子って勝手に思ってた。」
「それでね、その重い荷物を載せた『そり』をスタート地点まで運ぶのにトロッコが使われてるって知ってた?」
「知らなかった。確かに重量物を運ぶのにぴったりかも。」
「ばんえい競馬は帯広の1か所にしか残ってないそうなんだけどね。」
「そのトロッコも馬が牽いてたりするの?」
「いや専用のディーゼル機関車を使ってたらしい。」
「そうだよね。レースだけじゃなくて、そんな仕事までさせたら可哀想だもんね。」
「ただ、最近機関車が老朽化で引退したんだって。」
「え、それでどうなったの?」
「空港で荷物のコンテナ引っ張って走ってる車あるじゃない。あんな感じのが代わりにトロッコを引っ張ってるんだって。」
「それはそれで面白そうだね。」
「競馬といえば、競馬場って付いた駅名も結構あるね。」
「去年乗ったモノレールの大井競馬場前とか。」
「京王なんか『競馬場線』があって『府中競馬正門前』駅だもんね。」
「普段はワンマン運転の2両編成なのに、競馬のある時は8両とか10両で増発するんでしょ。」
「駅も広いしね。」
「武蔵野線の府中本町駅は距離が少しあるけど競馬場まで立派な歩道橋で繋がってるんだよね。」
「その武蔵野線は船橋法典駅も競馬場まで専用の地下道があるそうだし。」
「さすが『ギャンブル電車』なんて呼ばれるだけあるよね。」
「今度競馬の開催日に見に行ってみる?」
「お馬さんのかけっこ?馬は良いけど人が多すぎて気持ち悪くなりそうだよ。」




