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82.午年(1)

「さて今年は午年(うまどし)です。」

「はい。」

「何か馬にまつわる話をどうぞ。」

「今年もそういうパターンなのね。」


「面白そうな話は無い?」

「逆にどんなのが良い?」

「馬の付く駅名とか。」

「う~ん、パッと思いつくのが東京近郊だけで10個はあるんだけど。」

「そんなにあるとつまんないなぁ。」


「鉄道の前身は馬車鉄道だったから馬が()いてたとかは?」

「それは知ってる。」

「じゃあ『地方鉄道法』では人力や馬力を動力とすることが禁止されてたってのは?」

「あれ?変じゃない?馬車鉄道もだし、人が押してたのもあるよね。」

人車(じんしゃ)軌道ね。これと馬車鉄道は軌道法に拠る軌道事業だから対象外。」

「出たな軌道法。で、地方鉄道法ってのは?」

「国鉄を民営化する時に『鉄道事業法』が施行されたんだけど、その時に『日本国有鉄道法』と一緒に廃止された昔の法律。」


「馬車鉄道はよく耳にするけど、牛とか豚はどうだったんだろう。」

「牛はともかく豚?とりあえず牛はあったみたいだよ。」

「犬ぞりみたいに犬とかは?」

「たしか森林鉄道で犬が()いてたところがあったみたい。」


「法律が廃止されてるんなら、今は馬も牛もおっけー?」

「法的には多分。でも許可が出るかは別だし今更それは無いと思うよ。電力から馬力に変更しましたとか想像できる?」

「できない。文明が滅んだSFな未来とかならあるかも?」

「正月早々嫌なこと言うねぇ。」

「失言でした。」

「馬車鉄道は復元したのならば札幌の郊外とか盛岡の近くにあるよ。」

「鉄道とは関係ないけど単位の方の馬力ってあるじゃない。」

「関係なくないよ。蒸気機関で有名なワットさんが考えたそうだから。」

「へえ。でね『100万馬力』って聞くと馬が100万頭走ってくる姿を想像してちょっと怖くなる。」

「その想像力のが怖い。」

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