78.同好会(3)
「同好会のメンバーが揃ったのって何回あったっけ。」
「えっと長瀞の総会兼新歓合宿、それから松本の夏合宿、先日の忘年会、そのくらいじゃない?」
「見事に宴会ばかりだ。」
「その割には学祭には不参加だね。あと会報みたいのも出してない。」
「何のための集まりだかわからなくなるね。」
「次は2月の総会で役員交代があるんだっけ。」
「でもこの部室じゃなくて、教室借りるんでしょ。」
「人数だけはそこそこいるから全員揃うと入りきらないんじゃない。」
「それにしても夏合宿は凄かったね。」
「中央西線とか飯田線経由の人は居ると思ったけど、北陸新幹線で敦賀まで乗ってから来た先輩にはびっくりだったよ。」
「敦賀からもバスで何日かかけて奥飛騨あたりを回ってからの参加でしょ。」
「ほんと訳わかんないよ。」
「それにしても、あの時トモに相談して良かったよ。」
「お役に立てて何よりです。」
「あの頃は自分自身が各駅停車だけで旅行するって考えもしなかった。話としては知ってたのにね。」
「せっかく9月上旬に行くんだから『18きっぷ』使わなきゃって思ったんだよ。」
「だからその時期の合宿だったんだね。」
「もともとは夏休みのバイトでお金貯めてから行くためって聞いた。」
「俺だけで考えてた時は特急で往復か、それとも片道くらいは高速バスかな?って程度だったよ。」
「一緒に旅行したのはあの時が初めてだったね。」
「行きの辰野経由とか、帰りの姨捨のスイッチバックに上越線のループ線とか面白かった。」
「飯山線をのんびり行くのも良かった。」
「うん。俺その時のおかげで妄想旅行に目覚めてしまった。」
「鬼に笑われるけど、来年は新入生どのくらい入るかな。」
「入る人数もだけど、部室に居ついてくれる人が残るかだよな。」
「今年も春はそこそこ人がいたのにね。」
「6月頃には僕たちだけになっちゃったね。」
「先輩には毎年こんなもんだって言われたけど。」
「妙な伝統になってるのかな?」




