76.レストラン列車(3)
「豪華な『レストラン列車』の話をしてたら、僕も乗りたくなってきちゃった。」
「でしょ。」
「こんな豪華なのじゃなくてもさ、もう少し気軽に乗れるのもあるよね。」
「そうだね。この近辺だと『スペーシアX』の先頭車がカフェ併設で、ウリはビールだけどコーヒーとかソフトドリンク、それにスイーツも楽しめるよ。」
「席からの眺めも良さそうだよね。」
「あとは『富士山ビュー特急』もスイーツプランがあったはず。」
「あー前に調べた覚えがある。ちょっと俺にはキツそうな値段設定だったような記憶が…。」
「そうだっけか。あとはさっきの『ろくもん』で指定席プラン+弁当。」
「あ、あそこは週末の快速でもお弁当付きのプランがあったんじゃない?」
「確かに。」
「でも、あれこれ考えてたら、普通の列車でも食べる物を仕入れてから乗れば良いんだし、その方が俺ら向きみたいな気がしてきた。」
「あれ?急にテンション下がった。」
「いや、まあちょっと考えてみたら、豪華なレストラン列車どころか、そうじゃないお食事プランでも俺にはまだ早いのかなって。」
「だけど、列車で食事をするのって独特の雰囲気があるじゃない。」
「そうなんだけどさ。それが憧れなんだけどさ。」
「昔あったっていう食堂車とか、そんな既に無くなっちゃったものじゃなくて、少し頑張れば手がとどくものがあるんだからさ。」
「確かにそうだねぇ。」
「たまの贅沢、何かのご褒美企画ってのも悪くないと思うよ。」
「うん。例えば進級祝いとかね。」
「あ、それ良いかもね。スペーシアで鬼怒川温泉日帰り旅行とか。」
「ちょっと考えてみようか。ところで進級大丈夫だよね?」
「え?だ…、大丈夫のはず。」
「とりあえず今日はクリスマスケーキが待ってるからしないけど、年明けに帰りの快速電車、グリーン車に乗ってコンビニスイーツ食べてみようかな。」
「僭越ながら、お付き合いして差し上げても構いませんのことよ。」
「トモも一緒なら、グリーン車に並んで座れそうな時間帯で帰れる日に決行だね。」




