69.ケーブルカー(1)
「ケーブルカーってレールは使ってるけど鉄道って感じがしないんだよね。」
「そう?法令でも鋼索鉄道ってなってるんだけどな。」
「鋼索ってのがケーブルのこと?」
「そう。それでもってモノレールなんかと同じ特殊鉄道って位置づけ。」
「だけど、えっと、なんていうか、遊園地の乗り物みたいな感じ。」
「登山とか観光で使うから、その一部でアトラクションみたいになっちゃってるのかな。」
「多分そんな感じ。旅館でも使ってるところあるんだよね?」
「使ってるところがあった、が正解。」
「え?でもケーブルカーのある宿とかって見たことあるけど。もうやめちゃってた?」
「昔はあったそうなんだけどね。『斜行エレベーター』って聞いたことない?」
「知ってる。斜めに動くエレベーターだよね。」
「今現在旅館なんかで使ってるのは、そういうものって扱いらしいよ。」
「そうなの?写真で見た時はちょっと小さめなケーブルカーっぽかったけど。」
「そうなんだけどね、鉄道事業としてじゃなくて、建築基準法に従った設備って扱い。」
「それってちょっと変わったエレベーターってこと?」
「取り扱いとしては。」
「区別がわからないや。」
「確かにそうだね。」
「遊園地にあるのは?」
「大分県にあるラクテンチは鋼索鉄道として営業してるけど、他はそれこそ遊具の扱い。」
「ジェットコースターなんかと同じような?」
「同じような。」
「ますます混乱。」
「ケーブルカーの鉄道っぽいところ、ひとつ思い出した。」
「何?」
「一部のケーブルカーでは通勤や通学の定期券があります。」
「へえ。そうなの?」
「この辺だと高尾山のケーブルカーが発行してたと思う。」
「ケーブルカーで通勤。不思議な感じ。」




