61.地図(1)
「トモって普段はどんなことしてるの?」
「どんなことって、学生らしく勉学に励んでおりますが?」
「ヱ 」
「ナオさんや?何固まってるの?」
「信じがたいことを耳にして、脳が一瞬考えることを放棄した。」
「心外だなぁ。僕だって勉強ぐらい普通にしてるよ。」
「普段の様子からは、とてもそのようには見えないんですけど。」
「それ、そっくりそのままお返しします。」
「俺のことそんな風に見てたんだ。」
「お互い様だね。」
「えっと、不毛な会話はこのくらいにして、聞きたかったのは普段の趣味活動の話。」
「ああ、そっちね。ならそう言ってくれなくちゃだよ。」
「また不毛な道にハンドルを切る?」
「やめとく。」
「勉強のことはともかく、趣味活動っていってもあまり外を出歩いてる風でもないじゃない。」
「そうだねぇ、割と地図アプリとか見てる。意外な発見もあって面白いよ。」
「そういうの見てたんだ。確かに安楽椅子鉄だ。」
「航空写真で見ると配線とかも結構良くわかるしね。」
「そこが大事なんだ。」
「もちろん。あとは国土地理院の公開してる地図と航空写真。」
「へえ、そういうのもあるの?」
「昔の航空写真との比較ができるページもあるから、線路の変遷とかも調べられる。」
「廃線跡なんかも範疇?」
「若干たしなむ程度ですが。」
「ほんとかな?」
「そういうの見てるから出無精になっちゃうんだね。」
「デブ症じゃないから。」
「え?気になるところでもあるの?むしろもう少し肉付けた方が良いと思うけど。」




