43.旅行記(1-9)
【ナオ】
蒲田のあたりは黒い温泉が有名なので、トモと一緒に行ってみる。
お湯が黒いと知ってはいても実物を目にしたらびっくりだった。
とても効きそうな気がする。
湯舟に浸かってる人はいなかったけど、お客さんは5~6人ほどいて、皆洗い場で石鹸の泡を立てて体を洗ってる。
トモの分も一緒に用意しておいたタオルと石鹸で、俺たちも軽く汗を流す。
最初はジェットバスに入ってみた。
そして次に温泉へ。
高温湯と低温湯があって、高温湯は試しに手を突っ込んだのを後悔するぐらい熱かった。
あれ、入れる人居るの?と思ったらトモは両方入ってた。
感想を聞いてみたら、低い方はピリピリしない分マイルドだったって。
ここに上級者がいる。
俺は低温湯の方に入ったのだけど、それもずいぶん熱い。
体感2分ぐらいで出ちゃったのに、のぼせた感じになった。
温度は低温湯が44.7℃って表示されてて、高温湯は表示器が壊れてる。
熱すぎて壊れたわけじゃないよね?
最初は湯舟が小さいと思ったけど、長湯できそうにないからこれで良いのかも。
『でんき風呂』ってのは何かちょっと怖くて試さなかった。
風呂を出てからは2階の食堂でダラダラ休憩、と思ってたのだけど、現在改装工事中とのことでした。
残念。
とりあえず水分補給にと定番の瓶牛乳を飲んで、1階のソファーでワールドシリーズの中継を観ながら涼む。
このあと喫茶店にでも行こうかと相談したけれど、ふたりともまだ少しお腹がきついし、牛乳も飲んだしなので、品川まで一緒に行って解散することにした。
少し休んでからJRの蒲田駅に向かう。
トモが蒲田駅のコンコースは膜屋根を使ってるって教えてくれた。
確かに下から見上げると膜が張ってあって、空の明るさを感じられる。
京浜東北線は蒲田始発の電車があったので、これに乗って品川へ。
ここでトモと別れて帰宅した。
【トモ】
京急は京急蒲田で下車。
そして温泉施設に案内された。
そういえば蒲田は温泉が有名だった。
14時37分に到着。
黒いお湯や、高温のお湯にビックリする。
ナオがタオルや石鹸を用意してくれていた。
汗を流して、熱~いお湯にじんわりと浸かる。
湯上りに2階で休憩することを予定してたそうだけど、改装工事中だったので断念。
翌週なら終わってたらしい。
とりあえず瓶牛乳で水分補給。
しばらく休んでJRの蒲田駅に行く。
ナオは結構裏道を通るようだ。
竹芝でやここへ来る時もだったけど、今もバス通りじゃなくて一本隣の道を行く。
で、これが駅前に続いてた。
蒲田駅前は工事中。
地下駐輪場を作っているらしい。
温泉を15時26分に出て、蒲田駅には15時39分に到着。
ホームに降りたら丁度折り返し始発の電車が来るところ。
乗車したのは前から3両目の8号車でモハE233-468。
大宮行きで蒲田を15時46分に発車、品川には15時55分の到着。
今日の企画はここまでということだったので、都区内パスをもう少し使ってみようと思う。
「じゃあ、僕はこのあと都区内パスで乗り倒してくる。」
「いってらっしゃい、気をつけてね。」
「ナオもね。じゃ、また部室で。」




