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26.道床(3)

「バラストの弱点って何だと思う?」

「だんだん石が欠けてくるんじゃない?」

「当たり。角が無くなってくると支える力が弱くなる、欠けて小さくなった分レールが下に沈む、そうしてできた土砂が隙間に入ってクッション性が悪くなる、そんな不具合が起きる。」

「うわ、大変じゃない。」


「マルタイは知ってるよね。」

「うん。たまに線路の脇で見るね。」

「あの機械は減った分のバラストをまくらぎの下に押し込んで、レールを元の位置に持ち上げるって作業をしてるんだ。」

「へえ、そういうことをしてたんだ。」

「その時にかなり強い力で振動をかけるから、余計な土砂が沈み込んである程度隙間も復活する。」

「へえ。」


「土砂が多くなり過ぎたときや、角が無くなり過ぎたときには、『道床ふるい分け』や『道床交換』を行う。」

「言葉で意味はわかるけど、何だか大変な作業になりそうだね。」

「バラストを一旦かき出して、土砂を除いたものや新品のバラストを戻すからね。機械化は進んでるけど大掛かりな工事になる。」

「JRの運行情報で『集中工事』で運休とか書いてあるのって、こういう作業をしてたりする?」

「うん。レール交換とか、まくらぎ交換とか、そのほかの設備の保守なんかもあるけどね。」

「そういう作業って夜にしてるんじゃないの?」

「大都市圏なんかだと運休の影響が大き過ぎて難しいけど、働き方改革の一環で可能なところは昼間行うようになってきてるよ。」


「そういえば、ローカル線で線路に草が生えてる写真を見たけれど、あれって…。」

「草が生えるのはバラストの間に土砂が溜まってるってことだし、根を張るとますます状態が悪くなる。」

「除草剤撒いたりとかしないの?」

「本来はそうなんだけど、多分いろいろと大変なんだろうね。」


「念のために確認。線路を緑化するってのがあるけど、それは違うんだよね?」

「『軌道緑化』っていうのは、ちゃんと設計して植えるものも管理しているから全くの別物だね。」

「マルタイの作業って、布団を干してからパンパン叩くのを想像しちゃった。」

「それでもふっくらできなくて、煎餅布団になったら交換するって感じかな?」

「草の生えっぱなしってのは、カビまで生えちゃったみたいな…。」

「泣けてくるね。」

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