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24.道床(1)

「まくらぎ、レールと来たから、次は『どうしょう』だっけ、それの話かな。」

「そうしよか。」

「それって、どういう漢字?」

(みち)(ゆか)、それで『道床(どうしょう)』だよ。」

「道は軌()のことだろうね。ならば軌道の床部分って感じの意味かな?」

「英語ではtrack(トラック) ()bed(ベッド)というよ。」

「トラックってあの働く自動車のことじゃないよね?」

「そっちのtruck(トラック)とは、スペルがちょっと違うんだ。」

「うん、そうだよね。」

「陸上競技のトラックと同じ言葉。鉄道では軌道の事を言うんだ。」

「あ~、トモの大好物ね。その軌道のベッドって意味の言葉?」

「そう。」

「そういえば、(ゆか)の字は『とこ』って読むと寝床の意味にもなるよね。ならばベッドってのもアリか。」


「あと、道床はballast(バラスト)って訳されることもある。」

「バラストって線路の下に敷いてある砂利のことだよね。でも道床(イコール)バラストってことはないと思うんだけど。」

「スラブ軌道っていうコンクリートの板を使う構造もあるね。でも、それが普及するまでは主にバラストを使ってたから。」

「なるほど。」

「他には『無道床』といって、レールを直接敷設する構造もある。スラブ軌道も実は無道床の一種なんだけど普通それとは別物として扱われる。」

「ベッドが無いって悲しいかも。でも(ゆか)が無いって方で考えると、なんか吹き抜けのお洒落な感じを連想した。」

「主に鉄橋で使われてるんだ。その場合は下が素通しになるから、吹き抜けってのは良い表現かも。」

「友達がね『線路に敷いてある石って玉砂利みたいだね。ナオには線路が参道に見えたりして。』って言ってたのを思い出した。」

「あ、それ良いね。でもああいう小さくて丸っこい砂利はバラストには向かないんだよね。」

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