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21.レール(1)

本作を目にとめていただきありがとうございます。

先日取材と称して東京湾岸で電車に乗ってきました。

その成果は11月15日頃から反映の予定。

そんなこんなでストックができたので、11月末までは毎日更新できる見通しです。

毎朝6時過ぎ頃にアップする予定ですのでよろしくお願いします。

ブクマや★での応援もお待ちしています。

「トモは線路が好きだって言ってたよね。」

「うん。どっしり太くて存在感があるのも好きだし、ヘロヘロに細くて頼りなさそうなのも好きだよ。」

「線路の話だよね?」

「もちろん線路の話だよ。」


「線路っていうとレールとまくらぎでハシゴみたいになった感じのものをイメージするけど合ってる?」

「うん。子供の描く絵みたいのだよね。あれ軌框(ききょう)って呼び方があるんだよ。」

「ききょう?」

軌条(きじょう)の軌にちょっと難しいけど(かまち)って字。」

「軌条ってレールの事だったよね。」

「そう。框は障子とか窓の枠みたいものらしい。」

「へえ。骨組みみたいで似てるってことかな?」

「そうかも。で、線路には、ナオの言ったレールとまくらぎ、それに道床(どうしょう)路盤(ろばん)、それから橋なんかも含まれる。」

「結構範囲が広いんだね。」

「更に、トンネルとか信号機、架線(がせん)なんかを含む場合もある。」

「広がりすぎ。トモの守備範囲ってそんなに広いの?」

「いやぁ、さすがにこの辺りは範囲外。ってか別分野です。」

「そうなの?」

「路盤っていうのが土台の部分にあたるんだけど、その上に乗っかるレール、まくらぎ、道床を合わせて『軌道(きどう)』って言うんだ。」

「ああ、『線路』と似たような意味って言ってたのがこれなんだね。」

「良く覚えてたね。そしてこの軌道っていうが僕の好物。」

「うへぇ。自分で振っといてなんだけど、ディープな世界に連れていかれちゃいそう。」

「大丈夫。『ナオでも(わか)る軌道の話』にするから。」

「なにサラっと俺の名前をサルみたいに使ってるの。って、目そらすなよ!」



「…、機嫌直った?」

「おやつに免じて、許してあげよう。」

「ありがとう。じゃ、まくらぎの話は少ししたから、今日はレールの話にしてみるね。」

「鉄道の『鉄』の部分でもあるんだよね。お手柔らかにお願いします。」

「お願いされましょう。では問題形式で進めてみますか。」

「どんとこい。」

「あれ?今回はここまで?」

「ほら、話が長くなってしつこいと嫌われるって言われたから。」

「俺が原因だった。」

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