113.除雪(2)
「木次線は春まで運休だろうっていうけど、除雪車とかあるんでしょ。除雪できないほど降るの?」
「確かに量も降るんだろうけど、線路の上だけ除雪すれば良いってわけでもないし。」
「っていうと?」
「沿線の山肌からの雪崩とかね。」
「ああ、それは除雪車だけじゃ対処できないか。」
「大糸線の糸魚川寄りとかでよくやるんだけど、大雪の後は雪崩を警戒して安全確認のために朝の列車を運休することがある。」
「へえ。」
「雪崩は今みたいに一気に雪が積もった時に起きやすいから。」
「表層雪崩ってのだね。」
「そう。あと暖かくなった雪どけのころには融雪雪崩の危険が出てくる。」
「だから木次線は雪が無くなるまで再開できそうにないってこと?」
「そうみたい。」
「あれ?でも、ちょっと変じゃない?雪ならもっと降るところあるでしょ。」
「そういう地域は防護柵とか検知装置とか雪崩対策の整備が進んでるから。」
「冬ごもりが恒例になるほどの区間なのに、そういうの整備しないの?」
「本来ならするんだろうけどさ、長期運休しても大きな影響は出てないみたいで…。」
「ってことは、お客さんが少なかったり?」
「運休する区間は1日3往復しか運転してないし。」
「え~、それだけ?」
「大都市圏はともかく、県境を越える区間の普通列車は乗客数が少ない傾向があるね。」
「そういうものなんだ。」
「日豊線の大分県と宮崎県の間の区間は普通列車が1日に3本しか走ってないんだよ。」
「それって1.5往復ってこと?」
「木次線に限らないけど、並行する道路が整備された影響も大きいらしいよ。」
「…世知辛いねぇ。」




