107.旅行記(2-2)
「いっそ四ツ谷で降りて食べ物もそこで仕入れたらどうだろう。」
「あ、その方が良いかも。」
「じゃあ、駅ビルに入ってる高級スーパー行こうか。」
「もしも目が合わなかった時の押さえはドーナツ屋さんかな。」
「合わないことはないでしょ。で、それと別にドーナツも食べたいんでしょ。」
「何故わかる。」
「わかるよ。」
「でも、それほどゆっくりは乗ってないんだよなぁ。」
「そうだね。30分くらい?」
「うん。四ツ谷から武蔵境までだいたい25分。三鷹で特快に抜かれると30分くらいかな。」
「なら、そんなに買い込んでも食べきれないよね。数量制限するよ。」
「えー、せっかくグリーン車乗るのに。」
「せっかく乗るんだから、お菓子食べてるだけで終わりましたなんて残念じゃない。」
「はい。納得しました。」
「じゃ、お菓子はひとり2つまで。これで決定!」
「ぶつぶつ。」
「『ぶつぶつ』って口に出して言ってもダメ。なら武蔵境で降りて二次会しようか。」
「それが良いと思いました。」
「ところでグリーン車のキャンペーンやってるよね。エントリーした?」
「うん。した。」
「ちょうど良いタイミングだったね。」
「まあ、当たるかわからないけどね。」
「参加することに意義があるんだよ。」
「そういえば中央線のグリーン車は乗ったことある?」
「お試し期間中は高校の帰りに乗ったけど、お金払うようになってからは使ってない。」
「僕もそう。いまさら金払ってまで乗ってやるもんかって。」
「何故に喧嘩腰?」




