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野球部の回跨ぎ

『やはり、あまり慣れないことをするものでは無い』

そう思ったのわ昨日の部活動から1夜明けた、日本史の授業中だった。

今までワイワイと叫び遊び半分の部活動だったが、昨日は珍しく真面目な部活動をしたと思う。

それ故か体を動かしていないにも関わらず、俺は帰宅し珍しくテレビでやってた野球を観ると直ぐに眠りについてしまい今に至る。


眠たいや疲れたという休みを求める欲求は俺にない。それは素晴らしい事だが前に立ち日本の歴史を語る教師の声は不思議と届かないのだ。


それは俺が昨日、疲れに身を任せ休み予習を怠った性かそれともこの後に迫る、部活動(クイズ作り)が憂鬱な性なのかは分からないが、現状退屈な時間が流れている。


まぁ、試験で部員の選別をしようと提案しクイズ作りという名の地獄を作ってしまった原因も少なからず俺にもある訳で……


(だぁ〜! 仕方ないか、どうせ授業の内容も分からないんだ、ちょっとでも問題を考えよう)


俺はノートの新しいページを開きシャーペンを走らせた。


(日本人メジャーリーガーを5人応えろ? とか……いや、簡単すぎか)

(ならば、12球団で直近に逮捕された選手とか? ってそんな不謹慎な物クイズに出せるか!)


この様に半ば強引に考えを働かせた時ほど迷走するのはなぜなのだろうか?


こんな迷走は授業の終わりまで続いたのだった。


放課後、部室へと向かう足取りは重い事この上なかった。

……クイズを考えられていない。

責められはしないだろうがこれ程、心が罪悪感に蝕まれるのを俺は知らない。

多分、子供を騙す次くらいには罪悪感があるだろう。


いつもの1歩が2歩になる程の歩幅で歩いているといきなり俺の背中に衝撃が走る。


「よっ! どないしたん? そんなトボトボと」


俺の後ろから小走りで駆け寄り阪田さんが明るくいつもと変わらない関西弁で話しかけてくれた。


「あのクイズの奴やけど、選手の難読苗字とかどうやろ? ほら偶に、これなんて読むんやろ? っちゅう名前の選手おるやんか?」


阪田さんは(良い意味で)相も変わらず元気に話すが俺の少し落ちた雰囲気を読み取ったようで……

「なんや? そんな暗い顔して? もしかしてクイズの問い考えてへんのちゃうやろなぁ〜」

(その通りです)

阪田さんの的を射た発言に俺の表情が少し歪むのを見た阪田さんは「なんや? 図星かいな?」と言いニタァ〜と笑って見せる。


「……よくわかりましたね」


「まぁな、これでもよう人の事は見てるつもりやからな、特に仲のえぇ友達やったらすぐ気づくわ!まぁ部長(あいつ)やったら推しの球団がサヨナラ負けでもしたの? とか言いそうやけど」

そう、誇らしげであり俺の気持ちが晴れる様に笑いへと変える阪田さんはニマっと俺に笑いかけた。

「まぁ、着くまでに何とかひねり出すか、それとも潔く諦めて笑われるかはよ決めや?」

そう俺に発破をかけながらも大きく笑う阪田さんと俺は部室へと向かうのだった。


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