大村先生は燃えかけたクローザーのように
俺達四人が奥でコソコソと話し込んでいる中でふと、大村先生の方を見ると、大村先生は頭から煙が出たように、頭をフラフラとさせていた。どうやら事の事態が呑み込めず、混乱による混乱で頭がパンクしてしまったのだろう。
その様子に千葉さん達は事の異変にやっと気づき、周りの先生も、心配そうに、大村先生の様子を伺っていた。
「大村先生、大丈夫ですか?」
「だ、だ、だ、大丈夫ですよぉ〜」
大村先生も先生だ、生徒に心配させまいと平静を装っているが、涙を流しながらフラフラしている大村先生は周りから見て大丈夫では無さそうだった。
阪田さんも様子のおかしい先生の言葉を鵜呑みには出来ず、心配の声をかける。
「本当に大丈夫かいな? 先生」
「っていうか保健室連れていった方がいいんじゃない?」
「そうかもな」
俺も勿論心配で、多分情報過多のパンクだとは思うが、もしも違ったらと考えると、保健室に連れていった方がいいんじゃないかと俺の中で結論づいたと言うのもある。
「すいません? 大村先生を保健室に連れていっても構いませんか?」
千葉さんは隣の席の先生に了承を取ると折原に片方を抱えるのを頼み、阪田さんには先に保健室に行くように頼んだのだった。
俺は、部室に今日は戻れないかもしれないと思い、ほかの三人の「荷物を保健室へと持っていくよ」と言い、
部室にあった荷物を、抱え保健室へと向かった。
俺が保健室に着く頃には、大村先生運んだ折原と千葉さんと運ばれた大村先生それに阪田さんが先に着いていた。
大村先生は、ベッドに腰を掛け保健室にあったコップに飲み物を入れて飲んでいて、一息入れた事で少し落ち着きを取り戻した様だったが、まだ完全には落ち着いてはいない様にみてとれる。
「それでは、こちらの本題に入りたいのですけど?」
リラックスしきれていない大村先生に、動揺の原因である話を千葉さんがふり始めた。
大村先生はその話を始めたいと言う言葉を聞き、飲んでいた飲み物をブフッと軽く吹いてしまい、動揺の原因がこれだと俺の中で確定した。
「早速、大村先生にお願いがあるのですが?」
大村先生の焦りや動揺などお構い無しに、本題へと入ろうとする千葉さんに大村先生に甘噛みで返事をする。
「は、ひゃい」
「実は大村先生に私たちの部活の顧問になって欲しいんです」
「えっと部活というのは、えっと……うぇ?」
野球部の顧問になって欲しいと大村先生に頼んだがまだパンクしている頭では、なんの事だか理解出来ず、更に混乱した見たいだった。
「それは、私に顧問になって、えぇ? なんで私? そもそもどんな部活?」
「あたしは関係ないけどそこの二人がやりたい部活は、野球部なのよ」
「うえぇ〜、でももう野球部は他の先生が……」
「ちゃうちゃう、コイツらがやりたいのは、野球を観戦する部活、縮めて野球部や」
あれやこれやと新しい情報に混乱が止まらない様子の大村先生を俺達は囲むように、たっていた。
「だいぶ、混乱しとんな? これは」
「えぇ、そう見たいね? コレなら無人のファーストに牽制球を投げそうね?」
「どこぞやの、スットコ、クローザーじゃないんですから?」
「それで、返事はどうなの?」
「おい、折原今はまだそっとしておいて方がいいんじゃないか?」
そんなこんなで、俺は今日は大村先生に顧問の話を受諾してもらえるのは難しいだろうと言い、後日に正式な話を聞こうと、その日は解散した。




