追放されちゃったので勇者パーティーを殲滅します
名付けのセンス?なんとでも言えよ…
今日も全然役に立てんかったなぁ…
俺の力加減難しいの本当に良く無い。
絶対俺魔王より強いもん!
絶対!マジで!
「おい、あんまり無理すんなよ?気にすんなって」
火山に魔法パナしたら消えるレベルなんだって!
でも力加減難しくてさ?
ちょっと力出すと味方にも被弾するんだって…
「あー、聞こえてる?」
「もうこれ自分の世界に入っちゃってるよ」
だから俺は決して…な?
今いる5人の中でも弱いわけじゃあ断じてない!
けど仲間に同情されるのは更にきつかったんだ…
「私の魔法で目覚まさせる?」
「この後戦いあるからやめとけよ〜」
「は〜い」
なんで過去形なんだって?前に試したからだよ。
そしてたまたま自然災害が起きたとか言われたんだぜ?
信じられるか?ソイツとはもう縁切ったけどさ。
他のやつからは何も言われなかったけど同情した目を向けられたんだぜ…?
「ゔぅ…っ…」
「お、やっと戻ってきた?」
「あ゛ぁ゛、大 丈 夫 だ 」
「……あのさ、ちょっと皆から話があるんだ。」
「……あ゛……ゴホッ…あぁ、なんだ?」
十中八九、追放だろうな。
まぁ、分かっていたよ。
「正直、私達は君のことを力不足だと思っている。」
「うん。」
「だからお前には城に戻っていてほしい。」
「私はもう、仲間を失いたく無いんだ。」
「分かった。けど、少し外に出ていいかな?」
「…貴様はこの中でも古くから頑張ってきた。だからこそ、戻ってくれ。」
俺も…もうこの5人から抜けちゃうのかぁ…
あいつとは小さい時から一緒だったから辛いな。
まぁ仕方ないんだけどねぇ、力加減が苦手だからなぁ。
じゃあそろそろ、アイツらの目線は消えたかな?
探知系は今でも苦手なんだよ、本気でも探知力変わらないし…
力を入れると光を全て吸い込むような色をした翼を生やす。
四天王最弱と言われた姿はもう無い。
彼は魔王と呼ばれても可笑しくないオーラを放っているのだ。
「塵共には良くしてもらったよ、今まで仲間は何人も殺されていった。」
「やっと本気で殺せる。仲間達は案外グロテスクなの、苦手なんだよな。」
もう着いたか、勇者パーティーが居る王城に。
王城の扉近くにほぼ警備割いてんじゃん…
他のところ薄っぺらすぎだぞ?
でも俺は一々扉から入ってやるよ?
体術だけでね、まだ制御はできると思うし。
勇者パーティーのプライドを粉々にしなくてはいけないから
いや、少し訂正しよう。勇者パーティーどころか国を滅ぼしてやるよ。
Q.おい!5人いるのに四天王とか巫山戯てるだろ!
A.龍造寺四天王と同じ感じだと思ってください。ごめんなさい。
叙述トリックをしたいなと思ってやってみました。
できる人は凄いですね。